ニュース速報
ワールド

米下院、EV税額控除巡る法案可決 中国製部品の規制強化へ

2024年09月13日(金)13時59分

 9月12日、米下院は、米国の電気自動車(EV)税額控除の対象となる車両に含まれる中国製部品に対する規制を強化する法案を僅差で可決した。米ワシントンで2011年撮影(2024年 ロイター/Hyungwon Kang)

David Shepardson

[ワシントン 12日 ロイター] - 米下院は12日、米国の電気自動車(EV)税額控除の対象となる車両に含まれる中国製部品に対する規制を強化する法案を僅差で可決した。

同法案は、車両に搭載した場合に米国のEV税控除の対象外となる中国製部品の定義を厳格化するもの。下院は217対192で可決した。上院では審議されていない。

ゼネラル・モーターズ、トヨタ自動車、フォルクスワーゲンなど主要メーカーを代表する米国の自動車イノベーション協会(AAI)は、同法案は控除対象となる車種を減らすことになると指摘した。

AAIのジョン・ボッツェラ最高経営責任者(CEO)は、EV税額控除が廃止されれば、「自動車産業基盤は中国からの深刻な経済的および国家安全保障上のリスクに直面し、米国は競争力を失い、消費者が離れてしまう」と述べた。

キャロル・ミラー下院議員が提出したこの法案は、中国やその他の国に適用される、いわゆる「懸念される外国の事業体」の定義を厳格化するもの。同議員は法案によって「中国企業が米国メーカー向けのEV税額控除から利益を得られないようになる」と述べた。

米財務省および在ワシントン中国大使館はコメントを出していない。

AAIのボッツェラ氏によると、現在米国で販売されている113のEVまたはプラグイン・ハイブリッド・モデルのうち、EV税額控除の対象となるのは22モデルで、上限の7500ドルの控除対象となるのはわずか13モデルという。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

中国、「ベネズエラへの一方的圧力に反対」 外相が電

ワールド

中国、海南島で自由貿易実験開始 中堅国並み1130

ワールド

米主要産油3州、第4四半期の石油・ガス生産量は横ば

ビジネス

今回会合での日銀利上げの可能性、高いと考えている=
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:教養としてのBL入門
特集:教養としてのBL入門
2025年12月23日号(12/16発売)

実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気。長きにわたるその歴史と深い背景をひもとく

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 4
    空中でバラバラに...ロシア軍の大型輸送機「An-22」…
  • 5
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 6
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開した…
  • 7
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 8
    身に覚えのない妊娠? 10代の少女、みるみる膨らむお…
  • 9
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 10
    【銘柄】「日の丸造船」復権へ...国策で関連銘柄が軒…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出を睨み建設急ピッチ
  • 4
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 5
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の…
  • 6
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 7
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 8
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 9
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれ…
  • 10
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジア…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中