原油先物反発、熱帯暴風雨発達で米メキシコ湾生産への影響懸念
9月11日、アジア時間の原油先物は反発。勢力を強めている熱帯性暴風雨「フランシーヌ」の到来でメキシコ湾岸の石油供給が途絶するリスクが懸念されており、需要減退の不安が打ち消されている。写真は2020年4月、メキシコ・ベラクルス州トゥスパンで撮影(2024年 ロイター/Oscar Martinez)
Yuka Obayashi
[東京 11日 ロイター] - アジア時間の原油先物は反発。勢力を強めている熱帯性暴風雨「フランシーヌ」の到来でメキシコ湾岸の石油供給が途絶するリスクが懸念されており、需要減退の不安が打ち消されている。
0031GMT(日本時間午前9時31分)時点で北海ブレント先物は0.39ドル(0.6%)高の1バレル=69.58ドル。米WTI先物は0.44ドル(0.7%)高の66.19ドル。
両指標とも10日の取引で約3ドル下落し、ブレントは2021年12月以来の安値、WTIは23年5月以来の安値をそれぞれ付けた。
日産証券傘下NSトレーディングの菊川弘之社長は、10日の急落を受けて投資家がポジションを調整したと説明。メキシコ湾岸の生産施設の一部が既に稼働を停止しており、供給途絶懸念も相場の反発につながったとした。
フランシーヌは10日夜にハリケーンに発達し、11日にルイジアナ州に上陸する見通し。
10日の取引では石油輸出国機構(OPEC)が今年の世界石油需要予測を2カ月連続で下方修正したことが嫌気された。
しかし、米エネルギー情報局(EIA)は10日、世界石油需要見通しを上方修正した。世界石油生産見通しは引き下げた。