ニュース速報
ワールド

パレスチナ各組織、統一政府樹立で合意 北京で会談=中国外務省

2024年07月24日(水)00時02分

パレスチナのイスラム組織ハマスや自治政府主流派ファタハなど複数の組織が23日、分断を終結させ統一政府を発足させることで合意した。(2024年 ロイター/PEDRO PARDO/Pool via REUTERS)

Laurie Chen Nidal al-Mughrabi

[北京/カイロ 23日 ロイター] - パレスチナのイスラム組織ハマスや自治政府主流派ファタハなど複数の組織が23日、分断を終結させ統一政府を発足させることで合意した。中国外務省が発表した。

各組織は21─23日の日程で北京で和解に向け会談。閉会式で団結を強化する「北京宣言」に署名した。

合意内容には新政府樹立の期限は明記されていない。

これまでエジプトなどアラブ諸国がハマスとファタハの和解に取り組んできたが実現しておらず、今回の合意がどこまで実効性があるかは不明。

エジプト国営紙アルアハラムの編集長でパレスチナ問題を専門とするアシュラフ・アブエルホール氏は、これまで同様の宣言が履行されたことはなく、米国の承認なしには何も起こらないだろうと指摘。「ハマスとの統一政府樹立は米国、イスラエル、英国によって拒否されている。これらの国々は、戦争終結後にいかなる役割からもハマスを排除することで意見が一致している」とし、「中国で起こったことは単なる会合に過ぎず、パレスチナ各組織間の問題をわずか3日間で解決することは不可能だ」との見解を示した。

中国国際テレビ(CGTN)はソーシャルメディアへの投稿で、対立するハマスとファタハの指導者を含むパレスチナの14の組織はメディアとも会談し、中国の王毅外相も同席したと伝えた。

ハマスとファタハは和解に向けて今年4月に中国の仲介で北京で会談していた。

ハマス幹部のフサム・バドラン氏は、宣言の最も重要な点はパレスチナ統一政府を樹立し、パレスチナ人の問題を管理することだと述べた。

バドラン氏は声明で、会議を主催し宣言の署名に導いた中国の取り組みを称賛した。

「われわれの市民が特にガザ地区で大量虐殺戦争に直面している重要な時期にこの宣言が行われた」と指摘。「(この合意は)パレスチナ統一の達成に向けたさらなる前向きな一歩だ」と述べた。

ロイターが連絡を取ったファタハの幹部2人はコメントを控えた。

統一政府がガザとヨルダン川西岸地区のパレスチナ人の問題を管理し、復興を監督し、選挙の条件を整えると表明した。

「これは戦後のパレスチナ情勢を管理する上で、パレスチナ人の利益に反する現実を押し付けようとするあらゆる地域的・国際的な介入に対する強力な防壁となる」とした。

イスラエルのカッツ外相は「(ファタハ指導者の)アッバス氏はテロを拒否する代わりにハマスの殺人者やレイプ犯を受け入れ、自らの素顔を露わにした」とXに投稿した。

「ハマスの支配は崩壊しアッバス氏は遠くからガザを眺めることになるので、(統一政府の樹立は)実現しない。イスラエルの安全保障はイスラエルの手の中にのみ残る」とした。

中国外務省によると、王氏は閉会式で「パレスチナ解放機構(PLO)がパレスチナ人の唯一の正当な代表者であることを明らかにしたことが主な成果だ」と強調した。

「パレスチナ各派が和解に基づいて早期にパレスチナ独立を達成することを中国は心から希望している。関係各方面との意思疎通と調整を強化し、北京宣言の実施に共同で取り組む用意がある」と述べた。

最も「顕著なハイライト」は、戦後のガザ統治を巡る暫定的な和解政府の樹立に関する合意だったとし、国際社会はガザとヨルダン川西岸を管理する暫定パレスチナ政府樹立の取り組みを支援すべきだと訴えた。

*写真とカテゴリーを追加して再送します

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

アングル:「高市ラリー」再開か、解散検討報道で思惑

ビジネス

トランプ米大統領、クレジットカード金利に10%の上

ビジネス

関税返還となった場合でも米財務省には十分な資金=ベ

ビジネス

NY外為市場=ドル上昇、米雇用統計予想下回る 円は
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:AI兵士の新しい戦争
特集:AI兵士の新しい戦争
2026年1月13日号(1/ 6発売)

ヒューマノイド・ロボット「ファントムMK1」がアメリカの戦場と戦争をこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    中国が投稿したアメリカをラップで風刺するAI動画をネット民冷笑...「本当に痛々しい」
  • 3
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 4
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 5
    Netflix『ストレンジャー・シングス』最終シーズンへ…
  • 6
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は…
  • 7
    美男美女と話題も「大失敗」との声も...実写版『塔の…
  • 8
    決死の嘘が救ったクリムトの肖像画 ──ナチスの迫害を…
  • 9
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 10
    飛行機内で「マナー最悪」の乗客を撮影...SNS投稿が…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 3
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 4
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 5
    中国が投稿したアメリカをラップで風刺するAI動画を…
  • 6
    次々に船に降り立つ兵士たち...米南方軍が「影の船団…
  • 7
    眠る筋力を覚醒させる技術「ブレーシング」とは?...…
  • 8
    ベネズエラの二の舞を恐れイランの最高指導者ハメネ…
  • 9
    Netflix『ストレンジャー・シングス』最終シーズンへ…
  • 10
    「グリーンランドにはロシアと中国の船がうじゃうじ…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 3
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 4
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「…
  • 5
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 6
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切…
  • 7
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 8
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 9
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 10
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中