ニュース速報
ワールド

イタリア、一帯一路離脱後も対中関係の改善可能=首相

2023年12月08日(金)12時24分

 12月7日、イタリアのメローニ首相(写真)は、記者団に対し、同国は中国の巨大経済圏構想「一帯一路」からの離脱後も中国との貿易および経済面の関係を改善できるとの見解を示した。写真はセルビアのベオグラードで3日撮影(2023年 ロイター/Zorana Jevtic)

Crispian Balmer Angelo Amante

[ローマ 7日 ロイター] - イタリアのメローニ首相は7日、記者団に対し、同国は中国の巨大経済圏構想「一帯一路」からの離脱後も中国との貿易および経済面の関係を改善できるとの見解を示した。

メローニ氏は、イタリアが一帯一路からの離脱を中国に正式通知したことについて初めて公式に言及。「われわれは貿易、経済に関する中国との協力関係を改善すべきだと思う」と述べた。

一方同氏は一帯一路について「期待されていたほどの成果を生み出さなかった」と語った。

イタリアは2019年、当時のコンテ政権が貿易面の恩恵を期待して、西側主要国として初めて一帯一路に参加。重要な技術やインフラを中国が支配する事態を招く恐れがあるとする米国の警告を無視する格好となった。だが統計では、恩恵を受けたのは主に中国企業の方だったことが示されている。

メローニ氏は昨年の首相就任時に一帯一路から離脱する意向を示していた。

イタリア政府筋は6日、同国政府が来年3月に期限を迎える一帯一路への参加合意を更新しないと中国政府に伝えたことを明らかにした。

ただイタリアは中国との戦略的関係の維持を目指しており、タヤーニ副首相兼外務・国際協力相が9月に北京を訪問。マッタレッラ大統領も来年に中国を訪れる予定だ。

メローニ氏も北京を訪問する意向だが、具体的な日程は決まっていない。

ロイター
Copyright (C) 2023 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

メキシコのインフレ率、10月減速でも市場は慎重な姿

ビジネス

英中銀、利下げスタンスの表現変更「過度な解釈控える

ワールド

米高官、石油・ガス購入拡大へ欧州に圧力 「エネ移行

ビジネス

健全調整か本格下落か、投資家の手掛かり模索続く=今
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評家たちのレビューは「一方に傾いている」
  • 2
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一撃」は、キケの一言から生まれた
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    筋肉を鍛えるのは「食事法」ではなく「規則」だった.…
  • 5
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 6
    レイ・ダリオが語る「米国経済の危険な構造」:生産…
  • 7
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 8
    「非人間的な人形」...数十回の整形手術を公表し、「…
  • 9
    「爆発の瞬間、炎の中に消えた」...UPS機墜落映像が…
  • 10
    「豊尻」施術を無資格で行っていた「お尻レディ」に1…
  • 1
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 2
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 5
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 6
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2…
  • 7
    「路上でセクハラ」...メキシコ・シェインバウム大統…
  • 8
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 9
    筋肉を鍛えるのは「食事法」ではなく「規則」だった.…
  • 10
    クマと遭遇したら何をすべきか――北海道80年の記録が…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 8
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 9
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 10
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中