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伊首相、一帯一路離脱するかどうかの「最終決定はこれから」

9月10日、イタリアのメローニ首相は、中国が掲げる巨大経済圏構想「一帯一路」について、イタリアとしてはそれよりも中国との関係自体を強固にすることが大事だと述べたが、一帯一路から離脱するかどうか最終決定はこれからになると付け加えた。写真はワシントンで7月撮影(2023年 ロイター/Jonathan Ernst)
[ローマ 10日 ロイター] - イタリアのメローニ首相は10日、中国が掲げる巨大経済圏構想「一帯一路」について、イタリアとしてはそれよりも中国との関係自体を強固にすることが大事だと述べたが、一帯一路から離脱するかどうか最終決定はこれからになると付け加えた。
イタリアの各メディアは、同国が一帯一路を離脱した上で、2004年に中国と最初に調印した経済関係促進のための戦略的パートナーシップ協定を再活用する意向だと伝えている。
主要7カ国(G7)のうち、一帯一路に参画しているのはイタリアのみ。G7は中国の影響力が強まるのを警戒し、中国関連リスクの低減を目指そうとしており、来年議長国を務めるイタリアがこれまでの中国とのつながりを見直せば、G7の足並みがそろいやすくなる。
メローニ氏は20カ国・地域(G20)首脳会議終了後の会見で「近年は複数の欧州諸国が一帯一路に入らずに(中国との)関係を、われわれが何とか構築してきたよりもっと好ましい方向に発展させることができている」と述べた。
またG20首脳会議の傍ら、中国の李強首相と行った会談に関しては「話題は両国のためになるパートナーシップ(協定)をどう確保していくか」で、一帯一路を巡るイタリアの判断は話し合われなかったと明らかにした。
中国外務省報道官は11日の定例記者会見で、イタリアの離脱検討について質問された際、中国は一帯一路の下で可能性のある協力をさらに推し進めることが各国の利益になると常に考えていると述べた。
これまでのところ、中国は公にイタリアに残留を迫っておらず、2国間関係に焦点を当てている。
報道官は「中国とイタリアはさまざまな分野で実務的な協力をさらに深め、包括的戦略パートナーシップのさらなる発展を促進すべきと考えている」と語った。