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中国外相、米大使に関係安定化求める 「米国の誤った言動で悪化」
5月8日、中国の秦剛外相(写真)は北京で米国大使と会談し、中米関係の安定化と下降スパイラルの回避、偶発事故の防止が極めて重要との認識を示した。写真は上海で4月撮影(2023年 ロイター/Aly Song)
[北京 8日 ロイター] - 中国の秦剛外相は8日、米国のバーンズ駐中国大使と会談し、一連の「誤った言動」によって冷え込んだ中米関係を安定させることが急務との見解を示した。中国外務省が声明文を発表した。
それによると、秦氏は台湾問題への対処是正を要求したほか、「一つの中国」原則を空洞化させる動きをやめるよう求めた。
昨年はペロシ米下院議長(当時)の訪台で両国の関係は冷え込んだが、11月に習近平国家主席とバイデン米大統領が会談し、より頻繁な対話で合意したことで緊張は緩和された。
しかし秦氏は「それ以降米国による一連の誤った言動により、苦労して得られた中米関係の前向きな勢いが損なわれた」と指摘。合意した対話と協力の取り組みは中断され、両国関係は再び氷のような状態になったと述べた。
その上で、中米関係の安定化と下降スパイラルの回避、偶発事故の防止が極めて重要と訴えた。
バーンズ大使は秦氏との会談について「米中関係の課題や、関係を安定化し、ハイレベルな意思疎通を拡大する必要性について協議した」とツイッターに投稿した。