ニュース速報

ワールド

米英首脳が会談、ジョンソン氏「新鮮な息吹を感じる」と称賛

2021年06月11日(金)08時42分

6月10日、ジョンソン英首相(写真義)は訪英中のバイデン米大統領(同左)と主要7カ国(G7)首脳会議が開かれる英南西部コーンウォールで会談した。コーンウォールで代表撮影(2021年 ロイター)

[カービスベイ(英イングランド) 10日 ロイター] - ジョンソン英首相は10日、訪英中のバイデン米大統領と主要7カ国(G7)首脳会議が開かれる英南西部コーンウォールで会談した。ジョンソン氏は、気候変動や新型コロナウイルス対策、安全保障といった世界が抱える様々な問題で同盟国と協力していくバイデン氏の姿勢について、「新鮮な息吹を感じる」と称えた。

ジョンソン氏は会談後、バイデン氏についてトランプ前大統領との明確な対比はしなかった。ただ、ジョンソン氏のコメントからは、バイデン氏がトランプ氏よりもはるかに多国間協議を重視していることがうかがえる。

ジョンソン氏は1時間20分にわたった会談について「新鮮な息吹を感じる」と述べ「長い会談で、幅広い分野の問題を議論した」とし、「これは新しい事であり、興味深い。われわれはともに取り組んでいる」と強調した。

両首脳は会談後、共同会見を行わなかった。ジョンソン氏は英国内のメディア取材に応じ、バイデン氏は低所得国向けに新型コロナウイルスワクチン5億回分を寄付する計画を明らかにした。

会談後発表された共同声明によると、両首脳は、民間航空機補助金を巡る紛争解決や英領北アイルランドを巡る和平合意維持に向けた取り組みを再確認した。

<北アイルランド問題>

自身がアイルランド系の血筋であることを誇りにしているバイデン氏は、英国とEUの貿易を巡る緊張の高まりにより、1998年の北アイルランドに関する和平合意「ベルファスト合意」が台無しになることを懸念している。

サリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)は英国へ向かう大統領専用機で記者団に対して、バイデン氏は和平合意に「確固たる信念」を持っていると語り、合意を損ねるようないかなる措置も好ましくないとの考えを示した。

ジョンソン氏は、ベルファスト合意順守の必要性で米国との認識は一致していると説明。バイデン氏が北アイルランドの状況についてはっきりと懸念を示したかとの質問には「示さなかった」と答えた。

その上で、米英およびEUの間には、ベルファスト合意を順守し、和平プロセスのバランスを保つことが必要だとの共通認識があると説明した。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

金利正常化は「適切なペース」で、時期は経済・物価見

ビジネス

PB目標転換「しっかり見極め必要」、慎重な財政運営

ワールド

中国、日中韓3カ国文化相会合の延期通告=韓国政府

ワールド

ヨルダン川西岸のパレスチナ人強制避難は戦争犯罪、人
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 2
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 3
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判殺到、そもそも「実写化が早すぎる」との声も
  • 4
    ロシアはすでに戦争準備段階――ポーランド軍トップが…
  • 5
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 6
    アメリカの雇用低迷と景気の関係が変化した可能性
  • 7
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」…
  • 8
    ホワイトカラー志望への偏りが人手不足をより深刻化…
  • 9
    「これは侮辱だ」ディズニー、生成AI使用の「衝撃宣…
  • 10
    衛星画像が捉えた中国の「侵攻部隊」
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 5
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 6
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 7
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 8
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 9
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 10
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 6
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 7
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 10
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中