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NZ、コロナの早期予防接種目指す 政府対応の遅れに不満も
1月19日 ニュージーランドのヒプキンス新型コロナ対策相は会見で、国境関連業務に従事する人など感染リスクの高い人を対象に早期に新型コロナウイルスの予防接種ができるよう、まず少数のワクチンを確保することを検討していると明らかにした。写真はニュージーランドからオーストラリアのシドニー空港に到着した乗客。2020年10月撮影(2021年 ロイター/Loren Elliott)
[ウェリントン 19日 ロイター] - ニュージーランドのヒプキンス新型コロナ対策相は19日の会見で、国境関連業務に従事する人など感染リスクの高い人を対象に早期に新型コロナウイルスの予防接種ができるよう、まず少数のワクチンを確保することを検討していると明らかにした。政府に対しては、ワクチン接種が他国ほど進んでいないとの不満が高まっている。
政府は500万人の国民全てに予防接種を行うのに十分なワクチンを確保しているが、使用には当局認可が必要だと説明しており、国民の大半が予防接種を受けるのは今年下期になるとの見通しを示している。
ヒプキンス氏は会見で「国境で働く人などリスクの高い人の予防接種のために少数のワクチンを早く確保できるかどうか可能性を探っている」と説明した。
野党国民党は、ワクチン製造企業が感染者の多い国に優先的にワクチンを供給しているためニュージーランドは後回しにされているとの政府説明に対して、新型コロナ死者が11月を最後に確認されていないシンガポールでも国境関連業務従事者を対象に既にワクチン接種が始まっていると指摘し、政府の対応の遅れを批判している。
ニュージーランドは、徹底的な感染予防策や地理的条件により、新型コロナ封じ込めにほぼ成功した。国内感染者は現在85人で、全て海外帰国者で到着後に隔離されている。市中感染は過去2カ月確認されていない。