ニュース速報

ワールド

EU、WHO権限強化を提案 パンデミックに迅速対応

2020年10月31日(土)01時49分

10月30日、欧州連合(EU)保健相は、世界保健機関(WHO)が感染症のパンデミック(世界的な大流行) 応できるよう権限を強化する必要があるとの見解を示した。加盟国の公衆衛生危機に対する備えが不十分な場合、指摘できるようにする必要があるとしている。写真は6月25日、ジュネーブで(2020年 ロイター/Denis Balibouse)

[ブリュッセル/ベルリン 30日 ロイター] - 欧州連合(EU)保健相は30日、世界保健機関(WHO)が感染症のパンデミック(世界的な大流行)に適切に対応できるよう権限を強化する必要があるとの見解を示した。加盟国の公衆衛生危機に対する備えが不十分な場合、指摘できるようにする必要があるとしている。

EUはテレビ会議方式で開いた保健相会合でWHO改革に関する提案を採択。11月中旬に開かれるWHO会合に同案を提出する。

草案では、WHOは加盟国が公衆衛生危機に関する情報共有の義務を果たしているか迅速に公表する必要があると指摘。加盟国は高リスク地域で独立調査の実施を認める必要があるとの見解も示した。

WHOは9月、新型コロナウイルス感染拡大への対応を検証するための独立パネルを設置。当局者によると、WHO改革は独立パネルの報告後になる。

EUの執行機関である欧州委員会のキリアキデス委員(保健衛生担当)はテレビ会議で「どの加盟国が規則を順守しているのか、透明性を確保することが基本だ」と指摘。ドイツのシュパーン保健相は記者会見で「極めて厳しい感染拡大状況と同時並行的にWHO改革を進めることが重要」と述べた。ただ、改革の開始時期については明らかにしなかった。

WHOは「EUによる世界的な公衆衛生問題への力強いリーダーシップ、およびWHO強化に向けた確固たる支援に感謝する」と表明した。

*情報を追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

日経平均は小幅続伸、半導体関連小じっかり 積極売買

ワールド

韓国国民年金、新たなドル調達手段を検討 ドル建て債

ワールド

アサド政権崩壊1年、行方不明者の調査進まず 家族の

ビジネス

豪中銀が金利据え置き、利上げリスクに言及 緩和サイ
MAGAZINE
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
2025年12月16日号(12/ 9発売)

45年前、「20世紀のアイコン」に銃弾を浴びせた男が日本人ジャーナリストに刑務所で語った動機とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...かつて偶然、撮影されていた「緊張の瞬間」
  • 4
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 5
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 6
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 7
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 8
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 9
    中国の著名エコノミストが警告、過度の景気刺激が「…
  • 10
    「1匹いたら数千匹近くに...」飲もうとしたコップの…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 6
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 7
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 8
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 9
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 10
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 9
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中