ニュース速報

ワールド

韓国中銀、政策金利を据え置き 11月にも利上げとの観測

2018年10月18日(木)15時02分

 10月18日、韓国銀行(中央銀行)は、政策金利を1.50%に据え置いた。ただ、中銀が家計債務の拡大と金融安定に対する警戒感を示したことから、来月にも金利が引き上げられるとの観測が高まった。写真はソウルで2016年3月撮影(2018年 ロイター/Kim Hong-Ji)

[ソウル 18日 ロイター] - 韓国銀行(中央銀行)は18日、政策金利を1.50%に据え置いた。ただ、中銀が家計債務の拡大と金融安定に対する警戒感を示したことから、来月にも金利が引き上げられるとの観測が高まった。

据え置きは7回連続。ロイターがまとめたエコノミスト調査では、21人中14人が据え置きを予想していた。

李柱烈(イ・ジュヨル)中銀総裁は記者会見で、据え置き決定は賛成5人に対し反対2人で、全会一致ではなかったと明らかにした。

総裁は拡大する家計債務への警戒感を示し、「景気回復がしっかりとしており、インフレが目標水準に達しているなら、金融面の不均衡に目を向ける時期だ」と説明した。

韓国のHeungkuk Securitiesの債券アナリスト、Park Sung-woo氏は、「(総裁の記者会見は)市場が予想していた以上にタカ派的だった。総裁は、経済が潜在成長率近辺に近づき、インフレが目標水準に達しつつある中、金融安定に焦点を当てる時だと何度も強調した」と述べ、「11月の利上げはほぼ確実だ」との見方を示した。

総裁の記者会見後、3年物国債先物12月限は0.04ポイント安の108.43と、市場が年内の利上げを織り込む水準となった。

総裁はまた、今年の成長率予想は従来の2.9%から2.7%に下方修正されたと明らかにした。ただ、修正後の成長見通しは引き続き韓国経済の「潜在成長率」を反映していると説明した。

政策金利決定後に発表された声明では、雇用の弱い伸びと米中貿易摩擦に対する政策当局者の懸念が示された。

*カテゴリーを追加して再送します。

ロイター
Copyright (C) 2018 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

台湾の頼次期総統、20日の就任式で中国との「現状維

ワールド

イスラエル軍、ガザ北部で攻勢強化 米大統領補佐官が

ワールド

アングル:トランプ氏陣営、本選敗北に備え「異議申し

ビジネス

日本製鉄副会長が来週訪米、USスチール買収で働きか
MAGAZINE
特集:インドのヒント
特集:インドのヒント
2024年5月21日号(5/14発売)

矛盾だらけの人口超大国インド。読み解くカギはモディ首相の言葉にあり

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 2

    「EVは自動車保険入れません」...中国EVいよいよヤバいのか!?

  • 3

    SNSで動画が大ヒットした「雨の中でバレエを踊るナイジェリアの少年」...経験した偏見と苦難、そして現在の夢

  • 4

    「まるでロイヤルツアー」...メーガン妃とヘンリー王…

  • 5

    時速160キロで走行...制御失ったテスラが宙を舞い、4…

  • 6

    チャールズ英国王、自身の「不気味」な肖像画を見た…

  • 7

    日本とはどこが違う? 韓国ドラマのオリジナルサウン…

  • 8

    エジプトのギザ大ピラミッド近郊の地下に「謎めいた…

  • 9

    英供与車両から巨大な黒煙...ロシアのドローンが「貴…

  • 10

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 1

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 2

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する悲劇の動画...ロシア軍内で高まる「ショットガン寄越せ」の声

  • 3

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両を一度に焼き尽くす動画をウクライナ軍が投稿

  • 4

    原因は「若者の困窮」ではない? 急速に進む韓国少…

  • 5

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 6

    エジプトのギザ大ピラミッド近郊の地下に「謎めいた…

  • 7

    北米で素数ゼミが1803年以来の同時大発生、騒音もダ…

  • 8

    「EVは自動車保険入れません」...中国EVいよいよヤバ…

  • 9

    プーチン5期目はデフォルト前夜?......ロシアの歴史…

  • 10

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 3

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などできない理由

  • 4

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々…

  • 5

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 6

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 7

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 8

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 9

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 10

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中