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NZ第1四半期CPI、前年比+1.1%に鈍化 中銀目標の下限付近
4月19日、ニュージーランド(NZ)統計局が発表した第1・四半期の消費者物価指数(CPI)は前年比1.1%上昇し、昨年第4・四半期の1.6%から伸びが鈍化した。写真はニュージーランドドル紙幣。昨年6月撮影(2018年 ロイター/Thomas White)
[ウェリントン 19日 ロイター] - ニュージーランド(NZ)統計局が発表した第1・四半期の消費者物価指数(CPI)は前年比1.1%上昇し、昨年第4・四半期の1.6%から伸びが鈍化した。
NZ準備銀行(中央銀行)の目標レンジである1─3%の下限付近となり、中銀が当面の金利据え置きを示唆することがほぼ確実な見通しとなった。
3月に就任したオアNZ中銀総裁は、ラジオ・ニュージーランドで「非常な低インフレが今後も続くことに疑いの余地はない」と指摘。
世界的な低インフレは各国中銀の悩みの種であり、経済成長率が上向く中でも、低金利の維持が必要になっている、との見方を示した。
オア新総裁は「重要なことは、われわれが(インフレの目標レンジの)中間点である2%を常に目指しているという信頼感、確信だ」と述べ「われわれは2%を目指すことを固く決意している」と強調した。
ニュージーランド中銀の次の金融政策会合は5月10日の予定。
前年比の伸び鈍化は、新政権の政策を受けた高等教育の価格下落が主に影響したが、これまで物価上昇をけん引してきた建設部門などでも鈍化が見られ、建設価格は0.4%上昇と7年ぶりの低い伸びにとどまった。
CPIは前期比では0.5%上昇し、市場予想と一致した。
ASBのエコノミストは統計について、全体として、中銀が今後もしばらくの間、金利据え置きに違和感を感じないことを示していると指摘し、2019年8月まで据え置きが続くとの見通しを示した。
キャピタル・エコノミクスの豪・NZ担当チーフエコノミスト、ポール・デール氏は「生産能力面の制約や最低賃金上昇がインフレを大きく押し上げるとは思わない。NZ中銀は市場が想定するほど早期には利上げしないのではないか。利上げは来年の後半以降だろう」とした。
*内容を追加しました。