ニュース速報

ワールド

入管収容施設で待遇改善求めハンスト、インド人男性死亡を受け

2018年04月17日(火)17時03分

 4月17日、入国管理局の収容施設、東日本入国管理センター(茨城県牛久市)で、被収容者が長期収容などに抗議しハンガーストライキを行っていることが17日分かった。同センターでは13日に、30代のインド人男性が死亡している。写真は2004年撮影(2018年 ロイター/Yuriko Nakao)

[東京 17日 ロイター] - 入国管理局の収容施設、東日本入国管理センター(茨城県牛久市)で、被収容者が長期収容などに抗議しハンガーストライキを行っていることが17日分かった。同センターでは13日に、30代のインド人男性が死亡している。

難民申請者の支援団体関係者によると、15日に始まったハンストに参加している被収容者は17日時点で100人超と、過去最大規模に上るという。

収容所内でハンストに参加しているイラン人男性はロイターに対し電話で、インド人男性の死にショックを受け、抗議していると話した。

同センターによると、13日昼ごろ、インド人男性が施設内のシャワー室で首にタオルを巻き付け意識のない状態で発見された。病院に運ばれたが間もなく死亡が確認されたという。

収容者と面会を行っている支援者によると、インド人男性は12日、収容施設から出るための仮放免申請が不許可となった。支援者らは、男性が自殺したとみている。

法務省によると、国内に17カ所ある入管収容施設では、13日現在で1317人が収容されている。

入管の収容施設では、医療体制の不備や長期収容による被収容者の精神疾患が人権問題としてたびたび指摘されている。2006年以降、施設内で14人が死亡している。

2017年5月にも、待遇改善を求める被収容者が東京と名古屋の施設で大規模なハンストを行った。

法務省入国管理局担当者はロイターの取材に対し、収容施設の待遇について問題があるとは考えていないと述べた。

(Tom Wilson, 宮崎亜巳 )

ロイター
Copyright (C) 2018 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米、対EU関税15%で合意の見通し 30%回避=外

ワールド

焦点:日米関税合意で世界経済の最悪事態回避、今後の

ビジネス

アルファベット第2四半期は予想超え、クラウド需要で

ビジネス

アングル:米物価上昇は一時的なのか、トランプ関税巡
MAGAZINE
特集:山に挑む
特集:山に挑む
2025年7月29日号(7/23発売)

野外のロッククライミングから屋内のボルダリングまで、心と身体に健康をもたらすクライミングが世界的に大ブーム

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    参院選が引き起こした3つの重たい事実
  • 2
    中国企業が米水源地そばの土地を取得...飲料水と国家安全保障に潜むリスクとは
  • 3
    レタスの葉に「密集した無数の球体」が...「いつものサラダ」に混入していた「おぞましい物体」にネット戦慄
  • 4
    アメリカで牛肉価格が12%高騰――供給不足に加え、輸入…
  • 5
    バスローブを脱ぎ、大胆に胸を「まる出し」...米セレ…
  • 6
    【クイズ】億万長者が多い国ランキング...1位はアメ…
  • 7
    「カロリーを減らせば痩せる」は間違いだった...減量…
  • 8
    中国経済「危機」の深層...給与24%カットの国有企業…
  • 9
    トランプ、日本と「史上最大の取引」と発表...相互関…
  • 10
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失…
  • 1
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 2
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が話題に
  • 3
    「細身パンツ」はもう古い...メンズファッションは「ゆったり系」がトレンドに
  • 4
    ロシアの労働人口減少問題は、「お手上げ状態」と人…
  • 5
    「マシンに甘えた筋肉は使えない」...背中の筋肉細胞…
  • 6
    「想像を絶する」現場から救出された164匹のシュナウ…
  • 7
    「カロリーを減らせば痩せる」は間違いだった...減量…
  • 8
    日本より危険な中国の不動産バブル崩壊...目先の成長…
  • 9
    約558億円で「過去の自分」を取り戻す...テイラー・…
  • 10
    父の急死後、「日本最年少」の上場企業社長に...サン…
  • 1
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 2
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 3
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が話題に
  • 4
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 5
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 6
    「細身パンツ」はもう古い...メンズファッションは…
  • 7
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
  • 8
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップ…
  • 9
    ロシアの労働人口減少問題は、「お手上げ状態」と人…
  • 10
    日本より危険な中国の不動産バブル崩壊...目先の成長…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中