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S&P、スペインを「BBBプラス」に引き上げ

2015年10月03日(土)07時29分

10月2日、S&Pはスペインのソブリン格付けを「BBB」から「BBBプラス」に1段階引き上げた。格付け見通しは「安定的」。写真は2010年4月、マドリードで(2015年 ロイター/Andrea Comas)

[マドリード 2日 ロイター] - 格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は2日、スペインのソブリン格付けを「BBB」から「BBBプラス」に1段階引き上げた。格付け見通しは「安定的」。

S&Pは「スペイン経済は過去4年間にわたり力強く均衡がとれた状態となっており、これにより公的財政が恩恵を受けている」と指摘。同国の2015─17年の実質成長率は平均2.7%になるとの見通しを示した。

そのうえで、成長のけん引役となっている減税や原油安などの影響は今後薄れていく可能性があるとしながらも、政府の改革努力が引き続き成長を支援すると予想。「労働市場改革などの一連の構造改革のほか、より緩和的な資金調達環境などが、他の国と比べて力強いスペインの景気回復に恒常的に貢献する」とした。

ただ、カタルーニャ自治州が独立した場合、1人当たり国内総生産(GDP)や対外収支のほか、スペイン政府の資金調達状況や信用度が阻害される恐れがあると警告した。

格付け見通しを安定的としたことについては、景気回復が広範にわたっていること、財政緊縮が段階的に進められていることで、多額の純対外債務に起因するリスクが均衡化されるとの見方を反映しているとした。

S&Pは2014年5月にスペインの格付けを1段階引き上げており、今回はこれに続く格上げとなる。

ロイター
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