ispace、開発遅れでエンジン変更 日米の月着陸船も一本化
写真はispace(アイスペース)の月面着陸船「レジリエンス」の模型。2025年6月、都内で撮影。REUTERS/Manami Yamada
[東京 27日 ロイター] - 宇宙スタートアップのispace(アイスペース)は27日、次回打ち上げの月着陸船(ランダー)に搭載する予定だったエンジン「ボイドランナー」を代替品に変更すると発表した。日米で別々に開発中のランダーの統合も併せて発表。これらの変更により、米航空宇宙局(NASA)の商業月面輸送サービス関連ミッションとして計画していた次回打ち上げは、当初予定の2027年から30年へ延期する。
ボイドランナーは燃焼効率が基準を満たせていないため、開発を担う米アジャイル社との契約を打ち切り、月面着陸実績のある新たなエンジンサプライヤーに変更する。新サプライヤーは最終契約締結後に公表する。ランダーは米国向け「APEX(エーペックス) 1.0」、日本向け「シリーズ3」と分けて開発していたが、今後、新モデル「ウルトラ」に一本化する。積載量は200キロ。
ispaceの野﨑順平CFO(最高財務責任者)によると、ランダー統合に伴い、日米に拠点を置いていた設計部門を氏家亮CTO(最高技術責任者)直轄に統合し、「数十人規模」の人員を削減する。エンジン変更を含む計画変更により、「数十億円規模の追加コストが発生する見込み」で、業績への影響などは5月の決算発表時に公表する。資金調達では、売り上げ拡大を優先しつつ、銀行融資や第三者割当増資も検討する。
一方、新事業としては自社製による月周回衛星サービスの検討を始める。KDDIと地上局運用で協力し、通信・測位、観測、宇宙状況把握などのサービスを提供する。27年に米アルゴスペースの輸送機で第1号機を打ち上げ、30年までに最低5基の投入を計画する。
ispaceはこれまで23年4月と25年6月の2度、月面着陸に挑んだが、いずれも失敗。次回は27年にNASAの商業月面輸送サービスに関連するミッションとして打ち上げを予定していたが、計画変更に伴い、今後NASAと契約内容の修正を行う。
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