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シティと野村、インド株目標引き下げ 中東緊迫で供給ショック懸念

2026年03月16日(月)15時59分

Bharath Rajeswaran Vivek Kumar M

[16日 ロイ‌ター] - 米シティ・リサーチと‌野村は16日、インドの主要株価指数「​ニフティ50」の年末目標を引き下げた。中東での戦争激化に⁠よる原油価格の高騰や​供給ショックが、インドの成長や企業収益に影を落としていると分析した。

シティは目標値を従来の2万8500から2万7000へ下方修正した。これは直近の終値から17%の上値余地を意味する。⁠同社はまた、1年先の予想利益に基づく株価収益率(PER)の目標倍率を従来の20倍から19倍に引き下げた。

野村は⁠年末​目標を2万9300から2万4900(上値余地7.5%)へ引き下げた。

野村のアナリスト、サイオン・ムカジー氏は「原油と液化天然ガス(LNG)の世界貿易の20─25%を占めるホルムズ海峡の緊張は、ロシア・ウクライナ紛争時(ロシアの供給シェアは8─10%)よりも懸念すべき事⁠態だ」と指摘した。野村はまた、中‌小型株を中心に、短期的にはさらに5%の調整が起こる可能性⁠が極⁠めて高いとみている。

シティの試算によると、供給停滞が3カ月続いた場合、2027年度のインドの成長率は20─30ベーシスポイント(bp)押し下げられ、インフレ率は50─75bp上昇する。さらに財政赤字が10bp拡大し、経常‌赤字を250億ドル積み増す要因になるという。イン​ド準‌備銀行(中央銀行)は4月⁠の金融政策決定会​合で政策を据え置く見通しだが、政府の財政措置によってインフレ圧力が吸収されれば、景気配慮に傾く可能性があるとしている

シティは、今回の危機が単なるエネルギー価格の「上昇ショッ‌ク」から、プロパンガス(LPG)やLNG、肥料、石油化学、アルミニウムを含む広範な「供給不足」​に変質しつつあると分析。⁠産業界全体のコスト増と原材料不足を招いている。

特に中東からの輸入依存度が高い肥料と石油化学が最も深刻な​打撃を受けるという。シティは、原油・ガス高騰や半導体供給の混乱リスクを受け、自動車セクターの投資判断を「オーバーウエート」から「中立」へ引き下げた。

ロイター
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