企業の最重要輸出・事業拡大先で米国首位=関税妥結後のジェトロ調査
Kentaro Okasaka
[東京 12日 ロイター] - 日本貿易振興機構(ジェトロ)が12日に公表した日本企業への年次調査で、最重視する輸出先として27.1%が米国を挙げた。比較可能な2016年以降で最高となった。事業の拡大先としても米国を重視する企業が40.7%と4年連続で首位となった。
新規に海外進出したいと答えた企業のうち、米国での拠点設立に意欲を示す企業は400社で、中国(208社)、欧州連合(243社)を上回った。うち飲食料品業が100社超を占めた。米国の選択理由は「市場規模・成長性」が最多で84.1%で、米関税など「通商政策への対応(現地生産体制の強化など)」も10.5%だった。関税を回避するため米国内での生産強化を図る姿勢も反映された模様だ。
ジェトロの安田啓・国際経済課長は、昨年7月の日米間での関税合意を受け「一時期に比べると不透明性が緩和されたという空気感」があるとした。ただ、トランプ米政権が韓国製品への関税引き上げを表明したことを挙げ「今後も関税をツールとして利用する可能性があるという点は、企業も不確定要素として引き続き認識している」と分析した。
国際経済課の北見創課長代理も「関税の問い合わせは昨年4-5月あたりは非常に多かったが、今は一服している状態だ」と説明。その上で「やはり所得水準で見ると米国が非常に高い。中小企業には輸出への期待感があり、関心が高まっているのではないか」と語った。
事業拡大先としては、台湾との回答が年々比率を上げており、今回は19.8%(前年は17.3%)でインドを抜いて5位となった。2位は中国(25.5%)、3位は欧州連合(EU、23.6%)、4位はベトナム(20.5%)だった。
調査期間は昨年11月4日─12月3日で、対象は海外ビジネスに関心が高い日本企業9647社。3369社から回答を得た。





