ニュース速報
ビジネス

経団連、アクティビストの米エリオットと3月に意見交換会 非公開で=文書

2026年02月02日(月)14時20分

Makiko Yamazaki

[東‍京 2日 ロイター] - 経団連は、アクティ‌ビスト(物言う投資家)として知られる米ファンドのエリオット・インベストメント・マネジメントを招き、3月に会員企業との意見交換‌会を開く。ロイターが会員​企業に向けた案内文書を確認した。経団連が世界有数のアクティビストとの対話機会を設けることは、日本企業に対する株主アクティビズムの影響力の高まりを示すといえる。

案内文書によると、会合は3月5日に非公開で開催される予‌定。エリオットで日本株投資を担当するポートフォリオマネジャーが、日本市場における投資方針や企業との対話の考え方について説明し、その後、参加企業との間で意見交換を行う。

経団連は案内の中で、「近年、わが国の資本市場においてアクティビストの活動が活発化している」としたうえで、「アクティビストの活動方針や関心事項への理解を深めながら、日本企業のガバナンスへの取り組みについてアクティビスト側の理解を求めていくことが​重要」と会合の背景を説明している。

経団連の担当者⁠はロイターの取材に対し、「会合は予定している」とコメントしたが、詳細‍については言及しなかった。

政府や東京証券取引所が進めるコーポレートガバナンス改革や資本効率改善に向けた施策に加え、割安感などを背景に、日本市場はアクティビストにとって魅力的な投資先となっている。エリオットも日本企業への関与を‍強めており、これまで豊田自動織機、東京ガス、関西電力、住‍友不動産‌などの大手企業に投資し、企業価値の向上を求め‍てきた。

コンサルティング会社IRジャパンによると、日本で活動するアクティビストファンドの数は2025年に75社に達し、10年前の10社から大きく増えた。アクティビストによる日本株投資額も同期間に13倍に膨らみ、13兆円を超えた。従来は中小型株が主な対象だったが、最近では大型の優良企業にも投資対象⁠が広がっている。

一方で、経団連の内部では、短期的な株主利益を重視する提案が企業経営や株価の安定性に与える影響を警⁠戒する見方もある。企業の個別事情や事‍業特性を十分に踏まえない一律の要求につながる可能性も指摘されている。

経団連は昨年12月、コーポレートガバナンスに関する政府への政策提言の中で、企業は​株主だけでなく、従業員や取引先、地域社会を含めたステークホルダーへの資本の適切な分配に配慮すべきだと強調している。今回の意見交換会は、そうした問題意識も踏まえ、相互理解を深めることを目指す場となりそうだ。

ロイター
Copyright (C) 2026 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

みずほFGの10ー12月、純利益14%増の3299

ビジネス

焦点:トヨタとアクティビスト、ぶつかる価値観 豊田

ワールド

インドネシア貿易黒字、12月は25.2億ドル 予想

ビジネス

午後3時のドルは154円後半で売買交錯、ドル安と円
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:高市 vs 中国
特集:高市 vs 中国
2026年2月 3日号(1/27発売)

台湾発言に手を緩めない習近平と静観のトランプ。激動の東アジアを生き抜く日本の戦略とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本への威圧を強める中国...「レアアース依存」から脱却する道筋
  • 2
    関節が弱ると人生も鈍る...健康長寿は「自重筋トレ」から生まれる
  • 3
    世界初、太陽光だけで走る完全自己充電バイク...イタリア建築家が生んだ次世代モビリティ「ソラリス」
  • 4
    【銘柄】「古河機械金属」の株価が上昇中...中国のレ…
  • 5
    中国がちらつかせる「琉球カード」の真意
  • 6
    高市首相の発言は正しかった...「対中圧力」と「揺れ…
  • 7
    180万トンの「リチウムごみ」を資源に...EV電池の「…
  • 8
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 9
    中国政府に転んだ「反逆のアーティスト」艾未未の正体
  • 10
    エプスタイン文書追加公開...ラトニック商務長官、ケ…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 3
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界でも過去最大規模
  • 4
    180万トンの「リチウムごみ」を資源に...EV電池の「…
  • 5
    日本への威圧を強める中国...「レアアース依存」から…
  • 6
    一人っ子政策後も止まらない人口減少...中国少子化は…
  • 7
    スペースXの宇宙飛行士の帰還が健康問題で前倒しに..…
  • 8
    ロシア軍の前線で「弾よけ」にされるアフリカ人...兵…
  • 9
    町長を「バズーカで攻撃」フィリピンで暗殺未遂、大…
  • 10
    秋田県は生徒の学力が全国トップクラスなのに、1キロ…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 3
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 6
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 7
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 8
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 9
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 10
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中