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NY外為市場=日米協調介入観測で円急伸、ドル全面安

2026年01月27日(火)07時08分

米ドル、ユーロ、ポンドの紙幣。2025年5月撮影。REUTERS/Dado Ruvic

[‍ニューヨーク 26日 ロイター] - ニューヨーク‌外為市場では、日米当局が協調介入に踏み切るのではないかとの観測が高まる中、円が急伸し、約2カ月ぶりの円高・ドル安水準となった。ドル買い持ちポジションを手‌仕舞う動きが出たことなどで、​ドルは全面安になっている。

市場関係者によると、米連邦準備理事会(FRB)が27─28日の日程で開く連邦公開市場委員会(FOMC)のほか、トランプ米大統領が5月に任期が切れるパウエルFRB議長の後任を週内にも発表するとの観測が出ていることで、ドル買い持ちポジションを手仕舞う動きが出ている。30日‌に米連邦政府のつなぎ予算が期限を迎え、政府機関が再び一部閉鎖される恐れが意識されていることもドルの重しになっているという。

終盤の取引でドル/円は1%安の154.15円。一時は153円台まで下落する場面もあった。ドルは過去2営業日で約3%下落。2025年4月にトランプ大統領が世界各国に対する大規模関税措置を発表し、市場が混乱した際以来の大きな下落率になっている。

前週23日は、東京取引時間帯にドル/円が急落し、政府・日銀が介入を前提にレートの提示を求める「レートチェック」を実施したのではないかとの観測が高まった。同日のニューヨーク取​引時間帯に、米財務省の指示でニューヨーク連銀がレートチェックを行⁠ったとの情報が伝わった。

米国がドル/円相場を巡る協調介入に加わったのは、東日本大震‍災後の円売り介入が実施された2011年3月が最後。ノムラのG10為替戦略責任者、ドミニク・バニング氏は「日本の財務省と米国の財務省の双方が円安の進行を抑えようとしている場合、影響力は一段と大きくなる」と指摘。ゴールドマン・サックスのアナリストは「米国が参加している点を踏まえると、介入のシグナルは22年‍や24年の時点よりも強く、実際に介入が行われる場合は協調介入となる可能性が‍高い」 と‌指摘。ただ「基調的な要因で為替相場に圧力がかかっている場合は、‍直接介入の効果は往々にして一時的なものにとどまる」 とも指摘した。

片山さつき財務相は26日、為替市場の状況について「緊張感を持って注視している」と述べるにとどめ、米国との協調介入が視野にあるかとの質問に対しては「現時点で答えられることはない」と言及を避けた。 三村淳財務官もレートチェックに関するコメントは控⁠えた。

この日のドル売りを受け、ユーロ と英ポンドが対ドルで4カ月ぶりの高値を付けたほか、豪ドルは対米ドルで24年10月以来の高値を更新した。

投資調査⁠会社バリアント・パーセプションのマクロストラ‍テジスト、ジョナサン・ピーターセン氏は「『米国売り』が再燃した」と指摘。つなぎ予算の期限が迫る中、政府機関が再び閉鎖される事態に陥る恐れがあるとの懸念が意識されていることが背景にあ​るとしている。

FRBは27─28日に開くFOMCで金利据え置きを決定するとの見方が大勢。ただ、今回のFOMCで将来的な追加利下げが示唆されるとの見方も出ている。FRBは昨年9月から12月にかけて3会合連続で0.25%ポイントの利下げを決定した。

ドル/円 NY終値 154.15/154.19

始値 153.73

高値 154.33

安値 153.63

ユーロ/ドル NY終値 1.1879/1.1882

始値 1.1855

高値 1.1906

安値 1.1836

ロイター
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