午後3時のドルは157円半ば、10カ月ぶり高値 財政懸念の円安続く
11月20日 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤からドル高/円安の157円半ばで取引されている。写真は1ドル紙幣で、2021年11月撮影(2025年 ロイター/Murad Sezer)
Shinji Kitamura
[東京 20日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤からドル高/円安の157円半ばで取引されている。高市政権の大規模財政出動を手掛かりに円が売られる流れは変わらず、ドルは一時157.63円まで上昇し、今年1月15日以来、約10カ月ぶり高値を付けた。
円は続落した。前日夕方に行われた片山さつき財務相と城内実経済財政相、植田和男日銀総裁の会談で、為替について「具体的な話は出なかった」(片山財務相)ことが「円売り安心感につながった」(大手銀のトレーダー)という。
ドルは前日日中安値の155円前半から、1日で2.3円の大幅上昇となった。
円は他通貨に対しても売りが強まり、ユーロが181円半ばと最高値を更新したほか、英ポンドが205円半ばと1年4カ月ぶり、豪ドルも102円前半と1年ぶり高値を付けた。
市場では「最近の円相場は日本の30年債利回りとの相関度が高まっている。財政への懸念が円安手掛かりとなっているのは確かだ」(JPモルガン・チェース銀行為替調査部長の棚瀬順哉氏)との声が出ていた。
円債市場ではこの日も国債金利が上昇。10年債利回りが17年半ぶり、30年債利回りが過去最高水準へ上昇した。
片山財務相は20日午後の参院財政金融委員会で、金利の水準はいろいろな要因を背景に市場で決まるものであり、直接的な数字についてコメントを控えるとした。円相場の反応は見られなかった。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 157.54/157.58 1.1515/1.1517 181.44/181.46
午前9時現在 156.99/157.00 1.1538/1.1541 181.17/181.18
NY午後5時 157.15/157.17 1.1536/1.1540 181.29/181.35





