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トヨタ、25年度上期の世界販売4.7%増で過去最高 米向け輸出2割伸長

2025年10月27日(月)13時32分

10月27日、トヨタ自動車が発表した2025年度上期(4―9月)のトヨタ単体(レクサス車を含む)の世界販売は前年同期比4.7%増の526万7216台、世界生産は同6.0%増の498万5122台だった。写真は同社のロゴ。ニューデリーで2024年2月撮影(2025年 ロイター/Anushree Fadnavis)

Maki Shiraki

[東京 27日 ロイター] - トヨタ自動車が27日発表した2025年度上期(4―9月)のトヨタ単体(レクサス車を含む)の世界販売は前年同期比4.7%増の526万7216台、世界生産は同6.0%増の498万5122台だった。北米や中国などが堅調で、世界販売は上期として過去最高だった。トランプ米大統領の関税政策の影響で懸念された日本から米国向けの輸出は同21.3%伸長した。

海外販売と海外生産も上期として過去最高。海外販売は同5.6%増の455万3249台、海外生産は同7.2%増の339万9500台で、ともに2年ぶりに前年を上回った。

地域別では、北米販売が同10.5%増。リコール(無償修理)で昨年生産を停止していたスポーツ用多目的車(SUV)の「グランドハイランダー」や「レクサス・TX」の回復があったほか、ハイブリッド車(HV)が好調だった。「トランプ関税発動前の駆け込み需要も一部あった」(同社広報)。北米生産は同11.5%増だった。

中国は販売が同5.5%増で、電気自動車(EV)「bZ3X」やHVが好調だった。生産は同9.4%増だった。

日本での販売は0.4%減だった。ロシアのカムチャツカ半島付近で発生した大規模地震に伴う配車遅れや、昨年4━6月中旬にリコールで停止したHV「プリウス」が昨年7月以降に生産を増やした反動減があった。昨年の認証問題からの回復や「クラウンエステート」など新型車の好調により、国内生産は3.4%増えた。

関税の影響で米国向けの鈍化が懸念された日本からの輸出は、全体で同9.0%伸びた。2割超伸びた米国向け輸出に関しては「現地の底堅い需要が背景」(同社広報)としている。国内の販売は数字の上では下振れたが、「販売・生産ともに堅調」(同)という。

日野自動車とダイハツ工業を含むグループ全体の世界販売は同5.0%増の564万3042台、世界生産は同5.7%増の559万4782台で、いずれも2年ぶりに前年を上回った。

<9月の世界販売3.1%増、世界生産11%増>

併せて発表した9月の実績は、トヨタ単体の世界販売が前年同月比3.1%増の87万9314台、世界生産が同11.1%増の91万8146台だった。世界販売は9カ月連続、世界生産は4カ月連続で前年を上回った。

北米を中心にHVなどの好調が続き、世界全体と海外の生産がいずれも9月単月で過去最高だった。海外生産は12.4%増の61万6520台だった。

各地域の販売は、北米が12.3%増えた一方、中国は1.0%減、日本は5.2%減だった。中国では10月からの国慶節に開催される地方での自動車ショーでの値引きを期待する買い控えの影響などがあった。日本はHV「プリウス」が昨年7月以降に生産を増やした反動減があった。

グループ全体での世界販売は2.8%増の94万9153台、世界生産は9.1%増の103万6106台だった。

ロイター
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