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サイバー攻撃受けたJLRの生産停止、英経済に25億ドルの損失=報告

2025年10月23日(木)10時00分

 10月22日、インドのタタ・モーターズ傘下の高級自動車メーカー、ジャガー・ランド・ローバー(JLR)へのサイバー攻撃による一時的な生産停止で、英経済は19億ポンド(25億5000万ドル)の損失を被った。写真はJLRの生産ライン。2022年12月、英ソリフルで撮影(2025年 ロイター/Phil Noble)

James Pearson

[ロンドン 22日 ロイター] - インドのタタ・モーターズ傘下の高級自動車メーカー、ジャガー・ランド・ローバー(JLR)へのサイバー攻撃による一時的な生産停止で、英経済は19億ポンド(25億5000万ドル)の損失を被った。サイバー事案の分析を行っている独立系非営利組織サイバー・モニタリング・センター(CMC)が22日公表した報告書で、こうした試算結果を明らかにした。

JLRの生産台数が8月のサイバー攻撃以前の水準に戻るのが予想外に遅れた場合、損失額はさらに膨らむ恐れがあるとしている。

報告書には「この事案は英国に最も大きな経済的打撃をもたらしたサイバーイベントのようだ。金銭的な影響の大部分は、JLRとサプライヤーの生産停止に起因している」と記された。

JLRの広報担当者は報告書に関するコメントを拒否。同社ウェブサイトによると、11月中に金銭的な影響を公表する見通しだ。

英国内にある工場は3カ所で、1日当たりの合計生産台数は約1000台。サイバー攻撃後ほぼ6週間生産が止まり、今月に入ってようやく生産を再開した。

CMCはサイバーイベントを影響度に基づいて「カテゴリー1(最も小さい)」から「カテゴリー5(最も大きい)に分類しており、今回の事案は「カテゴリー3」としている。

ロイター
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