タイ中銀、金取引への課税検討 バーツ4年ぶり高値で

タイ中央銀行のセタプット総裁は16日、バーツが対ドルで4年ぶりの高値をつけたことを受け、金取引への課税などを検討していると述べた。バンコクの中銀本部で2016年撮影(2025年 ロイター/Jorge Silva/File Photo)
Kitiphong Thaichareon Orathai Sriring
[バンコク 16日 ロイター] - タイ中央銀行のセタプット総裁は16日、バーツが対ドルで4年ぶりの高値をつけたことを受け、金取引への課税などを検討していると述べた。
16日のバーツは1ドル=31.718バーツ。タイの経済団体が適切とみなす34─35バーツよりもバーツ高の水準にある。ドル安に加え、隣国カンボジアへの金輸出が急増したことが背景。
セタプット総裁は記者団に、金取引への課税や、ドル建ての金取引支援などについて協議していると述べた。
総裁は記者団に「議論された措置の1つは課税だが、他にも議論されている手法はある」とし「例えば、ご存知の通り、タイの人々は金取引を多く行うため、バーツ建てではなくドル建てでの金取引を促したい」と語った。
議論は継続中で、まだ決定には至っていないとした。
1─7月のタイの金輸出は前年同期比82%増の76億ドル。うちカンボジア向けの輸出が21億ドルと、異例の高水準に達している。