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独企業の6割、米EU通商合意で「負担増」=DIHK調査

2025年08月06日(水)19時25分

ドイツ商工会議所(DIHK)が6日公表した調査によると、ドイツ企業の約6割が欧州連合(EU)と米国の通商合意により、関税引き上げや事務負担の増加など、追加の負担が発生すると予想している。(2025年 ロイター/Dado Ruvic/Illustration/File Photo)

[ベルリン 6日 ロイター] - ドイツ商工会議所(DIHK)が6日公表した調査によると、ドイツ企業の約6割が欧州連合(EU)と米国の通商合意により、関税引き上げや事務負担の増加など、追加の負担が発生すると予想している。

調査は約3500社を対象に実施。米国と直接取引のある企業に限ると、74%が「負担増になる」と回答した。

これに対し「影響を予想していない」と回答した企業は37%、「経済的な負担が軽減される」と答えたのは5%にとどまった。

通商合意では、EU製品の大半に7日から15%の関税が適用される。

DIHKのヘレナ・メルニコフ最高責任者は「この合意は政治的には必要だったかもしれないが、多くのドイツ企業にとっては苦い薬だ」と指摘。さらに問題なのは合意が維持されるかどうかが不透明なことだとし、欧州委員会に対し、今後の米国との交渉で改善を求めるよう呼びかけた。

調査では、米国と直接取引のある企業の約8割が、新たな関税の発動を最大の懸念事項に挙げた。9割は現時点ですでに悪影響を感じていると答えた。

こうした状況を受け、ドイツ企業の約3分の2が新たな市場の開拓に目を向けており、特に欧州単一市場が安定性と予見可能性が高いとみられている。

ロイター
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