NY外為市場=ドルまちまち、対円では24年12月以来初の上昇月

終盤のニューヨーク外為市場では、ドルはまちまちの値動きとなった。2022年7月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)
[ニューヨーク 30日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、ドルはまちまちの値動きとなった。トランプ米大統領の関税措置が今後も何らかの形で継続されるとの見方から、月間でドルは対円で今年初めて上昇する見込みとなった。
米連邦巡回控訴裁判所(高裁)は29日、トランプ大統領の広範な関税の大部分を差し止めた国際貿易裁判所の判断を一時停止し、関税措置を復活させる判断を下した。
スタンダード・チャータードのグローバルG10FX調査責任者を務めるスティーブ・イングランダー氏は関税措置について、「4月2日に発表されたほど大規模でないかもしれないが、それでも関税は発動されることになるだろう」と述べた。
トランプ大統領が、中国が相互に関税率を引き下げる米国との合意のほか、重要鉱物の取引に関する合意にも違反したと発言したことを受け、ドルは一時上昇。一方、この日発表された4月の米個人消費支出(PCE)価格指数への反応は限定的だった。
ユーロは0.12%安の1.1356ドル。月間上昇率は0.27%と、2月以来最小の見込みとなった。
ドイツ連邦統計庁が30日発表した5月の消費者物価指数(CPI)速報値は、欧州連合(EU)基準(HICP)で前年比2.1%上昇し、前月の2.2%から鈍化、欧州中央銀行(ECB)の目標に一歩迫った。
ドル/円は0.21%安の143.88円。月間ではドルは対円で0.6%上昇の見込み。上昇月となるのは昨年12月以来初めて。
ドル/円 NY終値 144.04/144.08
始値 143.93
高値 144.44
安値 143.48
ユーロ/ドル NY終値 1.1347/1.1349
始値 1.1326
高値 1.1367
安値 1.1313