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午後3時のドルはドル147円付近へ下落、米中合意後の上げ半分を削る 利益確定など

2025年05月14日(水)15時36分

 5月14日、午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤からドル安/円高の147円付近で推移している。写真は米ドル紙幣。2022年7月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)

Atsuko Aoyama

[東京 14日 ロイター] -

午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤からドル安/円高の147円付近で推移している。関税に関する米中合意での上昇分の半分を削る展開となっており、約4年ぶりの低い伸びとなった米消費者物価指数(CPI)や利益確定の動きが下押しした。米国との交渉で円安是正が議題になるとの思惑も意識されているとの声もあった。

ドルは朝方の147円半ばからじり安が続き、午後1時過ぎにはいったん147円を割り込んだ。仲値公示では輸出企業がドル売りを出したとみられるほか、新規材料に乏しく、利益確定の動きに押された。先に進んでいる日本や欧州などとの米国の関税交渉に進展もなく、「燃料不足」(国内銀行の為替セールス担当者)との声があった。

4月の米CPIは前年比2.3%上昇と予想の2.4%に届かず、2021年2月以来の低い伸びとなった。

インフレの鈍化が利下げ前倒しの思惑につながる側面はあるものの、「前倒しで輸入され積み上がった在庫を売りさばく分を考慮すると、米関税の影響が全面的に指標に反映されるには3-4カ月かかる」(オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)外国為替・コモディティ営業部の町田広之ディレクター)との見方もある。

加藤勝信財務相が前日、近く開催される主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議に併せ、ベセント米財務長官との為替協議を実施する意向を示したことも話題となった。円安是正が議題になるとの思惑が一定の重しになっているとの見方が複数聞かれた。

ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円

午後3時現在 147.06/147.08 1.1185/1.1187 164.51/164.52

午前9時現在 147.52/147.53 1.1185/1.1186 165.02/165.03

NY午後5時 147.47/147.49 1.1184/1.1187 164.91/164.99

ロイター
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