中国の吉利汽車、傘下ジーカーの株式非公開化提案 22億ドルで

4月7日、中国の自動車メーカー、吉利汽車は、わずか1年前に米国に上場させたばかりの高級電気自動車(EV)ブランド「Zeekr(ジーカー)」の株式を非公開化するため、22億ドルを支払うことを提案した。写真は、吉利汽車のロゴ。2024年1月、ボスニア・ヘルツェゴビナのサラエボ市で撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)
[7日 ロイター] - 中国の自動車メーカー、吉利汽車は7日、わずか1年前に米国に上場させたばかりの高級電気自動車(EV)ブランド「Zeekr(ジーカー)」の株式を非公開化するため、22億ドルを支払うことを提案した。
吉利汽車は、ジーカーの米国預託株式(ADS)1株当たり25.66ドルの支払いを提示。これは6日終値を13.6%上回る水準。
7日時点で、吉利はジーカーの発行済み株式総数の約65.7%を保有している。ロイターの計算によると、残りの34.3%の株式を取得するには22億ドルを支払う必要がある。
ジーカーは株式の非公開化後、吉利汽車に完全統合されるという。
吉利の李書福董事長は、熾烈な市場競争と複雑化する経済環境に直面し、状況を見極め、自動車事業の統合を引き続き推進すると述べた。
ジーカーは2021年に吉利汽車の高級EVブランドとして設立され、EVアーキテクチャーからバッテリーまで、グループの主要な自社技術を搭載した車を販売。昨年5月には68億ドルの評価額で米国に上場し、米国で2021年以来となる中国企業の大型上場となった。
吉利汽車の発表に先立ち、2人の共和党議員が米証券取引委員会(SEC)に宛てた書簡の中で、ジーカーを含む中国企業25社に国家安全保障を危険にさらす軍事的つながりがあるとして、米国での上場廃止を要求していた。
ジーカーはこの書簡に関するコメント要請には応じなかった。