サッポロ、今期の営業益92%増見込む 年内に不動産事業で結論
Kentaro Okasaka
[東京 14日 ロイター] - サッポロホールディングスは14日、2025年12月期連結業績予想(国際会計基準)を公表した。売上収益は前期比0.2%増の5320億円、営業利益は同92.0%増の200億円、純利益は同42.6%増の110億円を見込む。IBESがまとめたアナリスト3人の営業利益の予想平均は194億円だった。年間配当は前年から8円増配となる60円を予想している。
松風里栄子・常務取締役は14日の記者会見で、連結子会社のサッポロ不動産開発について、株式譲渡を通じ「外部の戦略パートナーの傘下で同社自体の企業価値を高めていく」方法も含め、選択肢の中から最適な方策の検討を進めていくと表明した。昨年9月以降、国内外の事業会社やファンド10社以上から提案を受けており、年内をめどに結論を出したいとしている。
松風氏は「(連結対象から外す)オフバランスをしていく。当社としては不動産事業を自社に展開していくという方針は中長期的には持っていない」と語った。不動産事業のリバランスによりリソースの酒類事業への集中を図りたいという。
同社は昨年2月に発表した中期経営方針で、不動産事業に外部資本を入れるなどして保有形態を多様化する方針を表明。その後、外部資本導入に関する提案募集を開始していた。
大株主の投資ファンド、3Dインベストメント・パートナーズが保有不動産の切り離しを求めていることに関する質問に対し、松風氏は「一番当社にとって企業価値向上が果たせる選択肢を取っていこうと考えている」と述べるにとどめた。





