ニュース速報
ビジネス

日鉄の信用力に新たなリスク、米社買収の不透明感強まり=S&P

2024年09月10日(火)18時16分

9月10日、S&Pグローバル・レーティングは、日本製鉄(長期発行体格付けBBBプラス)が進める米鉄鋼大手USスチールの買収計画の不透明感が強まっていることで、日鉄の信用力を巡る新たなリスクになるとのリポートを公表した。写真は2月、日本製鉄本社が入るビルの前に掲げられた看板。(2024年 時事通信)

Shinichi Uchida

[東京 10日 ロイター] - S&Pグローバル・レーティングは10日、日本製鉄(長期発行体格付けBBBプラス)が進める米鉄鋼大手USスチールの買収計画の不透明感が強まっていることで、日鉄の信用力を巡る新たなリスクになるとのリポートを公表した。

S&Pは、仮にバイデン米大統領が買収について中止命令を出した場合、日鉄は買収計画の大幅な見直しを余儀なくされると指摘。買収計画の完了に今後6カ月以上かかる見通しになる場合、さらに多大な経営資源が割かれ、日鉄の事業運営にも影響が出るとの見方を示した。

その上で日鉄が「政治問題化する買収を短期間で成功裏に実現し、米国事業を円滑に運営するハードルは高いと考える」とした。

一方、S&Pは買収がこのまま進む場合でも、USスチールの連結子会社化で、日鉄の収益性とキャッシュフローについて潜在的な変動性が従来より高まると説明。経営資源の追加投入の可能性も踏まえ買収後の統合リスクが当初の想定より大きく高まったとし、買収が進む場合の財務負荷も非常に重いとの見解を示した。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

ネクスペリア中国部門「在庫十分」、親会社のウエハー

ワールド

トランプ氏、ナイジェリアでの軍事行動を警告 キリス

ワールド

シリア暫定大統領、ワシントンを訪問へ=米特使

ビジネス

伝統的に好調な11月入り、130社が決算発表へ=今
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った「意外な姿」に大きな注目、なぜこんな格好を?
  • 3
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読み方は?
  • 4
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 5
    だまされやすい詐欺メールTOP3を専門家が解説
  • 6
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 7
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 8
    筋肉はなぜ「伸ばしながら鍛える」のか?...「関節ト…
  • 9
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 10
    【クイズ】12名が死亡...世界で「最も死者数が多い」…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読み方は?
  • 4
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 5
    【話題の写真】自宅の天井に突如現れた「奇妙な塊」…
  • 6
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 7
    女性の後を毎晩つけてくるストーカー...1週間後、雨…
  • 8
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 9
    中国レアアース輸出規制強化...代替調達先に浮上した…
  • 10
    庭掃除の直後の「信じられない光景」に、家主は大シ…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 9
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 10
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中