ニュース速報
ビジネス

米個人投資家、今週の相場乱高下でも株買い姿勢崩さず=調査

2024年08月09日(金)19時09分

複数の調査リポートによると、米国の個人投資家はこのところの株式市場の乱高下でも買いの姿勢をほぼ変えず、人気の高いテクノロジー株の急落を好機と捉えた。ニューヨーク州のアウトレットで昨年11月撮影。(2024年 ロイター/Vincent Alban/File Photo)

Suzanne McGee

[9日 ロイター] - 複数の調査リポートによると、米国の個人投資家はこのところの株式市場の乱高下でも買いの姿勢をほぼ変えず、人気の高いテクノロジー株の急落を好機と捉えた。

米調査会社バンダ・リサーチによると、個人投資家は株式市場の急落に見舞われながらも、エヌビディアやインテル、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)などの銘柄を引き続き買い越した。

バンダのシニアバイスプレジデント、マルコ・イアキーニ氏は「個人投資家の投げ売りはなかった」とし、押し目買いを続けていると述べた。同社のデータは大手証券会社やファイナンシャルアドバイザーなどの助言に頼らない個人投資家の取引を集計したものだという。

米ネット証券ロビンフッド・マーケッツの広報担当者は、同社創業者ウラジミール・テネフ氏がまとめたデータに基づき、8月第1週に同社顧客の個人投資家から10億ドルの新規資金を受け取り、うち5億ドルは市場が急落した5日に口座に入金されたと述べた。第2・四半期の1日当たり入金額の平均は3億5000万ドル弱だった。

しかし、取引を執行するブルーオーシャンATSが顧客からの「極端な需要」に対処できなかったため、顧客は夜間取引中にロビンフッドで注文を実行できなかったと、テネフ氏が8日のアナリスト説明会で語った。

JPモルガンのアナリストが公表したリポートによると、個人投資家は5日に「積極的に売り越し」た。大半が取引開始から1時間の注文だったという。

バンダとJPモルガンはともに、6日と7日の戻り局面で個人投資家が明確な買い手だったと指摘。しかし、バンダは8日、個人投資家の「iシェアーズ米国債20年超ETF」への関心が高まったとし、同日午前にはこのETFがエヌビディア株に次いで2番目に多く購入された証券になったと明らかにした。

イアキーニ氏は、これは個人投資家が株式の見通しについて懸念を強め、保有資産の一部について安全な避難先を探している可能性があると述べた。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

小泉防衛相、中国軍のレーダー照射を説明 豪国防相「

ワールド

米安保戦略、ロシアを「直接的な脅威」とせず クレム

ワールド

中国海軍、日本の主張は「事実と矛盾」 レーダー照射

ワールド

豪国防相と東シナ海や南シナ海について深刻な懸念共有
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺るがす「ブラックウィドウ」とは?
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 6
    「搭乗禁止にすべき」 後ろの席の乗客が行った「あり…
  • 7
    仕事が捗る「充電の選び方」──Anker Primeの充電器、…
  • 8
    ビジネスの成功だけでなく、他者への支援を...パート…
  • 9
    『羅生門』『七人の侍』『用心棒』――黒澤明はどれだ…
  • 10
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺るがす「ブラックウィドウ」とは?
  • 3
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 6
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 7
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 8
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 9
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 10
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 7
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 8
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中