バーゼル3、米次第でEUは一部実施遅らせるべき=仏中銀総裁
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5月29日、 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのビルロワドガロー・フランス中銀総裁(写真)は、銀行資本規制「バーゼル3」について、米国の完全実施に時間がかかるなら欧州連合(EU)は一部の実施を遅らせる可能性があり、また遅らせるべきだとの考えを示した。パリで2022年7月撮影(2024年 ロイター/Benoit Tessier)
[パリ 29日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのビルロワドガロー・フランス中銀総裁は29日、銀行資本規制「バーゼル3」について、米国の完全実施に時間がかかるなら欧州連合(EU)は一部の実施を遅らせる可能性があり、また遅らせるべきだとの考えを示した。
フランスのマクロン大統領や政府高官はかねてより、米国の銀行がバーゼル3を採用していないため、欧州の銀行が競争上不利になっていると主張している。
ビルロワドガロー氏は、米規制当局が今月バーゼル3を「完全かつ忠実に」実施することを約束したと述べた。
その上で「遅滞や内容の相違があまりにも大きい場合、欧州は発効を延期したり、特定の条項、特に市場リスクに関する条項を調整したりすることも可能であり、またそうすべきだ」と述べた。
バーゼル3は資産1000億ドル超の銀行に適用され、最大手銀行の自己資本管理方法を抜本的に見直すもので、融資やトレーディングにも影響を与える。