ニュース速報
ビジネス

FRB当局者、利下げ急がない方向で一致 インフレ鈍化鈍く

2024年04月19日(金)09時11分

米連邦準備理事会(FRB)当局者らは、インフレ抑制に向けた進展の鈍さや米経済の底堅さを踏まえ、政策金利を現行水準で維持する方向でまとまりつつある。写真はワシントンのFRB。2013年7月撮影(2024年 ロイター/Jonathan Ernst)

Ann Saphir Michael S. Derby

[18日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)当局者らは、インフレ抑制に向けた進展の鈍さや米経済の底堅さを踏まえ、政策金利を現行水準で維持する方向でまとまりつつある。

ウォラーFRB理事が利下げを急がない姿勢を2月に打ち出して以降、多くの政策当局者が同様の見解を示しており、この日はニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁が、利下げを実施する差し迫った理由は現時点で見当たらないと述べた。

同総裁は「現在の経済の強さを考えると、利下げの緊急性は全く感じていない」と言及。「ある時点で金利を引き下げる必要が出てくるが、そのタイミングは経済情勢によって決まる」と語った。

クリーブランド地区連銀のメスター総裁も17日、「ある時点」で利下げする可能性が高いとし、以前に言及していた「年内」という表現を避けた。

アトランタ地区連銀のボスティック総裁は18日に「景気は年内に十分に減速する見通しだが、年末まで利下げに着手できる状況にはならないだろう」と述べ、忍耐強く対応することを支持する立場を示した。

ブルームバーグ・ニュースによると、ミネアポリス地区連銀のカシュカリ総裁もFOXニュースで、「忍耐強く」対応するのが望ましいと述べた。その上で、来年まで利下げが適切でない可能性もあるとの見方を示した。

FRB当局者の多くは数週間前まで、インフレ率は年初に予想を上回ったものの、FRBの引き締め政策によって鈍化し、年内に数回の利下げが必要になるとの見通しを示していた。

だが、雇用の伸びが堅調を維持し、3月のインフレ率が3カ月連続で予想を上回ったほか、小売売上高も好調だったことなどから、当局者は利下げを待つ必要があるとの見方を強めている。

FRBがインフレ指標として重視する個人消費支出(PCE)価格指数は2月に2.5%上昇した。当局者らは3月のコアPCE価格指数がさらに高くなるとみている。

こうした中、物価圧力を確実に抑えるためFRBが再利上げを迫られるのではないかとの見方も浮上している。ウィリアムズ総裁はそうした可能性は低いとしながらも、排除はできないと述べた。

一方、ボスティック総裁は、現行政策の制約の度合いがインフレ抑制に十分ではないと見なされれば、利上げに「オープン」にならざるを得ないと語った。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

イランが国外と遮断状態に、最高指導者「トランプ代理

ワールド

XのAI「グロック」、画像生成を有料会員限定に 性

ワールド

トランプ大統領、公式発表前の雇用統計データをSNS

ビジネス

米高級百貨店サックス、11日にも破産申請か=報道
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:AI兵士の新しい戦争
特集:AI兵士の新しい戦争
2026年1月13日号(1/ 6発売)

ヒューマノイド・ロボット「ファントムMK1」がアメリカの戦場と戦争をこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 3
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 4
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 5
    「不法移民からアメリカを守る」ICEが市民を射殺、証…
  • 6
    ベネズエラの二の舞を恐れイランの最高指導者ハメネ…
  • 7
    次々に船に降り立つ兵士たち...米南方軍が「影の船団…
  • 8
    中国が投稿したアメリカをラップで風刺するAI動画を…
  • 9
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は…
  • 10
    「ならず者国家」への道なのか...トランプ、国連気候…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 3
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 4
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 5
    眠る筋力を覚醒させる技術「ブレーシング」とは?...…
  • 6
    次々に船に降り立つ兵士たち...米南方軍が「影の船団…
  • 7
    ベネズエラの二の舞を恐れイランの最高指導者ハメネ…
  • 8
    アメリカ、中国に台湾圧力停止を求める
  • 9
    「グリーンランドにはロシアと中国の船がうじゃうじ…
  • 10
    中国軍の挑発に口を閉ざす韓国軍の危うい実態 「沈黙…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 4
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「…
  • 5
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 6
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切…
  • 7
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 8
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 9
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 10
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中