ニュース速報
ビジネス

FRB、必要なら金融引き締めを長期維持=ジェファーソン副議長

2024年04月17日(水)00時35分

米連邦準備理事会(FRB)のジェファーソン副議長は16日の講演で、インフレが予想通りに減速しない場合は現在の金融引き締め姿勢をより長期間維持することが適切だと述べた。2022年1月撮影(2024年 ロイター/Joshua Roberts)

Howard Schneider

[ワシントン 16日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)のジェファーソン副議長は16日の講演で、インフレが予想通りに減速しない場合は現在の金融引き締め姿勢をより長期間維持することが適切だと述べた。利下げには言及しなかった。

ジェファーソン氏は「基本シナリオは引き続き、政策金利が現在の水準で据え置かれる中でインフレがさらに低下し、労働市場は引き続き堅調で、労働需要と供給のバランスが回復し続けるというものだ」とした。

一方「見通しは依然としてかなり不確実であり、今後発表されるデータでインフレが現在の予想よりも持続的であることが示唆されれば、現在の引き締め姿勢をより長期間維持することが適切となるだろう」とも述べた。

インフレ抑制を巡っては「相当の進展が見られたが、2%のインフレ率に持続的に回帰するという課題はまだ達成していない」と指摘。FRBは力強い経済と直近でほぼ進展していないインフレ鈍化に直面しているとした。

ジェファーソン氏が発表したFRBスタッフの推計によると、3月の個人消費支出(PCE)価格指数は前年同月比2.7%上昇と2月の2.5%上昇から伸びが加速するとみられている。

ジェファーソン氏の発言には、ここ数カ月間にFRB当局者が発信していた、政策立案者がインフレ低下の確信を強めれば利下げを開始できるというメッセージは含まれていなかった。講演原稿の大部分は、政策立案者が不確実性にどう対処するかという歴史的考察が占めており、「現状」に関する部分は3段落にとどまった。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

アルゼンチン中間選挙の与党勝利、米支援があったため

ワールド

インド経済の成長見通し良好、輸出先に多様化の兆し=

ワールド

中国、世界のガス地下貯蔵拡大を主導=国際ガス連盟

ワールド

中国高級品市場、体験重視で富裕層囲い込み 株高も消
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:脳寿命を延ばす20の習慣
特集:脳寿命を延ばす20の習慣
2025年10月28日号(10/21発売)

高齢者医療専門家の和田秀樹医師が説く――脳の健康を保ち、認知症を予防する日々の行動と心がけ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 2
    熊本、東京、千葉...で相次ぐ懸念 「土地の買収=水の支配」の日本で起こっていること
  • 3
    中国レアアース輸出規制強化...代替調達先に浮上した国は?
  • 4
    庭掃除の直後の「信じられない光景」に、家主は大シ…
  • 5
    「信じられない...」レストランで泣いている女性の元…
  • 6
    「平均47秒」ヒトの集中力は過去20年で半減以下にな…
  • 7
    メーガン妃の「お尻」に手を伸ばすヘンリー王子、注…
  • 8
    1700年続く発酵の知恵...秋バテに効く「あの飲み物」…
  • 9
    シンガポール、南シナ海の防衛強化へ自国建造の多任…
  • 10
    【テイラー・スウィフト】薄着なのに...黒タンクトッ…
  • 1
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 2
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 3
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
  • 4
    中国レアアース輸出規制強化...代替調達先に浮上した…
  • 5
    超大物俳優、地下鉄移動も「完璧な溶け込み具合」...…
  • 6
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 7
    熊本、東京、千葉...で相次ぐ懸念 「土地の買収=水…
  • 8
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 9
    報じられなかった中国人の「美談」
  • 10
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 1
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 2
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 9
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中