ニュース速報
ビジネス

アングル:最高値更新の米株、割安な伝統セクターに投資妙味 AIの恩恵も

2024年03月03日(日)17時19分

 米国株式市場では人工知能(AI)への熱狂が続いているが、一部の投資家はバリュー(割安)株比率の高い工業株や素材株といった分野に目を向けている。写真は2月、ニューヨーク証取で撮影(2024年 ロイター/Brendan McDermid)

David Randall

[ニューヨーク 1日 ロイター] - 米国株式市場では人工知能(AI)への熱狂が続いているが、一部の投資家はバリュー(割安)株比率の高い工業株や素材株といった分野に目を向けている。

これはS&P総合500種の上昇が一握りのテック・グロース(成長)株だけでなく、幅広い銘柄に及んでいる兆候かもしれない。

リサーチ・アフェリエーツの株式部門最高投資責任者(CIO)、クエ・グエン氏は「長期的にバリュー株には明らかに投資妙味がある。これらの企業はまだ非常に割安であり、その多くはすでに事業とバランスシートの再編という困難なプロセスを経ている」と話す。

S&P総合500種は年初来で7.7%上昇し、最高値を更新。こうした中、S&P500バリュー指数は3.3%高と、S&P500グロース指数の11.6%上昇に遅れをとっている。

しかし、ここ数週間で活気を見せているのが伝統的なセクターだ。

S&P500工業セクターは先月に7.1%上昇。ゼネラル・エレクトリック(GE)とハウメット・エアロスペースの上昇にけん引された。

素材セクターもバルカン・マテリアルズとエコラボが主導する形で2月に6.7%上昇した。

ノーザン・トラスト・アセット・マネジメントの副CIO兼グローバル株式担当責任者、マイケル・ハンスタッド氏は、S&P総合500種と、その上昇をけん引してきたグロース・テック株から成る「マグニフィセント・セブン」の予想PER(株価収益率)が拡大し過ぎていると考えている。

電気自動車(EV)メーカーのテスラが今年に入って20%近く下落したことは、こうした銘柄がいかに早く反転するかを物語っているという。

同氏は「特にマグニフィセント・セブンでは予想PERの縮小リスクが高まると見込んでいる」とし、ヘルスケアやエネルギーなどバリュー株が多いセクターのポジションを増やしていると明かす。

また、バリュー株はキャッシュフローが比較的短期で借入コストの影響を受けにくいため、グロース株よりも高金利の長期化をうまく乗り切れそうだと指摘する。

ロボッティ・アンド・カンパニーのロバート・ロボッティCIOは、バリュー株はAI導入による効率向上が最も大きく、利幅とバリュエーションを押し上げる可能性があるとして、工業株とヘルスケア株への投資を増やしていると説明。「AIは半導体販売企業だけでなく、それを購入し、効率を上げることで利益を得る企業もある」と語った。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

米テキサス空港の発着禁止解除、対無人機システム巡る

ビジネス

26年度の米財政赤字は1.853兆ドルに拡大の見通

ワールド

ロシア、米主導「平和評議会」初の首脳会合に不参加=

ビジネス

FRBの利下げ観測後退、堅調な雇用統計受け 4月ま
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:習近平独裁の未来
特集:習近平独裁の未来
2026年2月17日号(2/10発売)

軍ナンバー2の粛清は強権体制の揺らぎか、「スマート独裁」の強化の始まりか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 2
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トランプには追い風
  • 3
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 4
    がんは何を食べて生き延びるのか?...「ブドウ糖」の…
  • 5
    一体なぜ? 中国でハリー・ポッターの「あの悪役」が…
  • 6
    【銘柄】「ソニーグループ」の株価が上がらない...業…
  • 7
    【独自取材】「氷上のシルクロード」を目指す中国、…
  • 8
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 9
    まさに「灯台下暗し」...九州大学の研究チームが「大…
  • 10
    あなたの隣に「軍事用ヒト型ロボット」が来る日
  • 1
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた実験室」に...抗生物質の「不都合」な真実とは
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 4
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 5
    がんの約4割は、日々の取り組みで「予防可能」...予…
  • 6
    ビジネスクラスの乗客が「あり得ないマナー違反」...…
  • 7
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近した…
  • 8
    グラフが示す「米国人のトランプ離れ」の実態...最新…
  • 9
    台湾発言、総選挙...高市首相は「イキリ」の連続で日…
  • 10
    【銘柄】「ソニーグループ」の株価が上がらない...業…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 3
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 4
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 5
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 6
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を…
  • 7
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 8
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 9
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 10
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中