米中古住宅販売、11月は0.8%増の382万戸 6カ月ぶりに増加
11月の米中古住宅販売戸数は年率換算で前月比0.8%増の382万戸と市場予想に反して増加した。2022年7月、ワシントンで撮影(2023年 ロイター/Sarah Silbiger/File Photo)
[ワシントン 20日 ロイター] - 全米リアルター協会(NAR)が20日に発表した11月の米中古住宅販売戸数(季節調整済み)は年率換算で前月比0.8%増の382万戸と市場予想に反して増加した。増加は6カ月ぶり。住宅ローン金利の低下を背景に一段の増加が見込まれる一方、慢性的な住宅不足が販売増を抑制する可能性もある。
ロイターがまとめた市場予想は377万戸だった。
地域別では、人口密度の高い南部と中西部で増加。北東部と西部は減少した。
全体の販売戸数の前年同月比は7.3%減だった。
NARのチーフエコノミスト、ローレンス・ユン氏は「ここ数週間で住宅ローン金利が急低下していることから、顕著な転換が予想される」と述べた。
11月に市場に出ていた中古住宅は113万戸と前年同月比0.9%増となった。ただパンデミック(世界的大流行)前の約200万戸を大きく下回っている。
11月のペースに基づく在庫の消化期間は3.5カ月。前年同月は3.3カ月だった。健全な需給バランスは4─7カ月とされている。
販売価格の中央値は前年同月比4.0%上昇の38万7600ドルだった。
11月に住宅が市場に出ていた期間は25日間で、前年同月の24日間を上回った。販売された住宅の62%は、1カ月未満で買い手が決まった。
初回購入者の割合は31%。前年同月は28%だった。現金のみによる販売の割合は27%と前年同月の26%から上昇した。
投げ売り物件などは1%で、前年同月からほぼ変わらずだった。