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NY外為市場=ドル下落、FRB議長が追加利上げに慎重姿勢

2023年12月02日(土)07時25分

ニューヨーク外為市場では、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が一段の利上げに慎重な姿勢を示したことを受け、ドルが下落した。2016年1月撮影(2023年 ロイター/Jason Lee)

[ニューヨーク 1日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が一段の利上げに慎重な姿勢を示したことを受け、ドルが下落した。

パウエル議長はスペルマン大学(ジョージア州アトランタ)で行った講演で、利上げが行き過ぎ必要以上に景気を減速させるリスクと、インフレ抑制のために十分な利上げを実施しないリスクは「より均衡している」と述べた。

パウエル氏の発言はハト派的と受け止められ、市場でFRBの利上げサイクルは終了したとの見方が織り込まれた。マネックスUSA(ワシントン)のトレーディング・ディレクター、フアン・ペレス氏は「FRBは正しく行動しており、利上げを行わずに様子を見る余裕があると同時に、必ずしも利下げを行う必要はない、という考えをパウエル議長は肯定した」としている。

CMEフェドウオッチによると、FRBが来年3月の会合までに利下げに踏み切る確率は64%。前日では43%だった。5月の会合については、利下げが行われる確率は90%。前日は約76%だった。

主要6通貨に対するドル指数は0.2%安の103.23。

ドルは対円で0.9%安の146.855円。円は対ドルで11月半ばに151.92円と、33年ぶり安値に迫ったが、日銀が来年に超緩和策を解除するとの観測が高まっていることに加え、米国債利回りが低下したことで、ここ数週間、円に買いが入っている。

ユーロは0.1%安の1.0874ドル。前日発表の米国とユーロ圏のインフレ指標が軟調だったことで、FRBと欧州中央銀行(ECB)の利上げサイクルは共に終了したとの見方が強まっている。

暗号資産(仮想通貨)では、ビットコインが2.8%高の3万8788ドル。一時は3万8839ドルと、1年半ぶりの高値を付けた。

ドル/円 NY終値 146.81/146.84

始値 148.12

高値 148.34

安値 146.67

ユーロ/ドル NY終値 1.0881/1.0885

始値 1.0896

高値 1.0900

安値 1.0830

ロイター
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