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午後3時のドルは149円前半で小動き、介入警戒感で上値重い

2023年10月04日(水)15時16分

 10月4日、午後3時のドルは、前日のニューヨーク市場終盤(149.02/04円)に比べて小幅なドル高/円安の149円前半で推移している。 写真は米ドル紙幣。昨年2月撮影(2023年 ロイター/Dado Ruvic)

Mariko Sakaguchi

[東京 4日 ロイター] - 午後3時のドルは、前日のニューヨーク市場終盤(149.02/04円)に比べて小幅なドル高/円安の149円前半で推移している。政府・日銀による介入への警戒感から149円前半で上値の重い展開となった。

前日の海外市場でドルは11カ月ぶりに150円台に上昇した後、147円前半まで急速に売られるなど、相場が乱高下した。東京市場では、時間外取引の米金利の上昇を眺めて、ドル買い/円売りが優勢となったものの、その後は149円前半で膠着した。

SBIリクイディティ・マーケットの金融市場調査部長、上田真理人氏は「(ドルは)150円台を再び突破すれば介入に対する恐怖感がでてくるため、積極的に買い上げていくのは難しい」とみる。

東京時間の早朝には、神田真人財務官や鈴木俊一財務相から介入の有無についてはコメントしないとの発言が相次いだ。

クレディ・アグリコル銀行の資本市場本部シニア・アドバイザー、斎藤裕司氏は、神田財務官の発言内容は想定内とした上で「米国側と連携しつつ市場を疑心暗鬼にさせるには効果的なコメントだ」との見方を示す。

時間外取引の米長期金利は一時4.85%付近と2007年以来の高水準を更新するなど、ドル買いが続きやすい地合いとなっている。

みずほ銀行のチーフマーケットストラテジスト、鈴木健吾氏は米国の政策金利がピークに近いことを踏まえると、米10年債利回りもピークアウトする可能性があり、「ドルは再び150円を試す可能性はあるものの、155円には届かないだろう」との見方を示した。

このほか、ニュージーランド(NZ)準備銀行(中央銀行)は4日、政策金利のオフィシャルキャッシュレート(OCR)を5.5%に据え置くことを決定。市場は政策金利の据え置きを織り込んでいた一方で、声明文で追加引き締めが示唆されなかったことから、 NZドルの売り圧力が強まった。

ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円

午後3時現在 149.23/149.24 1.0468/1.0469 156.22/156.23

午前9時現在 149.17/149.19 1.0467/1.0470 156.17/156.18

NY午後5時 149.02/149.04 1.0465/1.0469 155.93/155.97

ロイター
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