ニュース速報

ビジネス

NY外為市場=ドル小幅安、日米英の中銀会合控え

2023年09月19日(火)06時14分

終盤のニューヨーク外為市場では、ドル指数が小幅安となったものの、穏やかな地合いの中で6カ月ぶりの高値付近で推移した。2011年2月撮影(2023年 ロイター/Lee Jae-Won/File Photo)

[ニューヨーク 18日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、ドル指数が小幅安となったものの、穏やかな地合いの中で6カ月ぶりの高値付近で推移した。今週の日米英中銀会合待ちとなった。

トレーダーXの市場アナリスト、マイケル・ブラウン氏は「イベントリスクと中銀会合が目白押しであるため、トレーダーは日米英中銀の金融政策決定会合を前に値動きを追ったり大きなリスクを追ったりしたくないと考えており、ボラティリティーは抑えられている」と述べた。

ドル指数は0.1%安の105.15。先週14日には105.43と6カ月ぶりの高値を付けていた。

イエレン米財務長官は18日、米経済が下降している兆候は見られないとしながらも、議会が政府の運営を維持するための法案を通過させられなければ、経済が失速するリスクがあると警告した。

全米住宅建設業者協会(NAHB)が18日発表した9月のNAHB/ウエルズ・ファーゴ住宅建設業者指数は45と4月以来、5カ月ぶりの低水準となった。2カ月連続で低下し、改善と悪化の分岐点となる50を下回ったのも5カ月ぶり。ロイターがまとめた市場予想中央値は50だった。

ブラウン氏は「連邦準備理事会(FRB)は政策金利を据え置くべきだ。個人的には、声明文の内容にはそれほど大きな変化はなく、データに依存した引き締めバイアスが維持されると予想している」と指摘。「最近の発言を考慮するとリスクバランスはややハト派寄りに傾いているが、外為市場が相対的な成長力に注目している中で米国が依然としてG10(主要10カ国)の中で随一の強さを誇っていることを考慮すると、ドルの長期的な強気トレンドが大きく損なわれることはない」とした。

フェデラル・ファンド(FF)金利先物市場では、FRBが20日にFF金利の誘導目標レンジを5.25─5.50%で据え置くとの見方が織り込まれている。

ユーロ/ドルは0.23%高の1.0683ドル。ECBは先週14日の理事会で、主要政策金利を0.25%ポイント引き上げる一方で、利上げ打ち止めの可能性を示唆した。

円は対ドルで約0.15%高の147.62円。日銀は22日に政策金利をマイナス0.1%で据え置くと予想されているが、植田総裁の発言を受けて超緩和政策からの脱却が迫っているとの観測が高まっているため、政策見通しに関する示唆が注目される。

ポンドは0.02%安の1.23805ドル。市場ではイングランド銀行(英中央銀行)が21日に政策金利を0.25%ポイント引き上げ5.5%にすると見込まれている。

暗号資産(仮想通貨)のビットコインは1.02%上昇し2万6806ドルと2週間ぶりの高値を付けた。

ドル/円 NY終値 147.60/147.61

始値 147.65

高値 147.79

安値 147.59

ユーロ/ドル NY終値 1.0690/1.0694

始値 1.0666

高値 1.0698

安値 1.0656

ロイター
Copyright (C) 2023 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トランプ氏、次期FRB議長にウォーシュ氏かハセット

ビジネス

アングル:トランプ関税が生んだ新潮流、中国企業がベ

ワールド

アングル:米国などからトップ研究者誘致へ、カナダが

ビジネス

NY外為市場=ドル上昇、方向感欠く取引 来週の日銀
MAGAZINE
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
2025年12月16日号(12/ 9発売)

45年前、「20世紀のアイコン」に銃弾を浴びせた男が日本人ジャーナリストに刑務所で語った動機とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の脅威」と明記
  • 2
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出を睨み建設急ピッチ
  • 3
    受け入れ難い和平案、迫られる軍備拡張──ウクライナの選択肢は「一つ」
  • 4
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれ…
  • 5
    【揺らぐ中国、攻めの高市】柯隆氏「台湾騒動は高市…
  • 6
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 7
    首や手足、胴を切断...ツタンカーメンのミイラ調査開…
  • 8
    「前を閉めてくれ...」F1観戦モデルの「超密着コーデ…
  • 9
    世界最大の都市ランキング...1位だった「東京」が3位…
  • 10
    人手不足で広がり始めた、非正規から正規雇用へのキ…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 4
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 5
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 6
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 7
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の…
  • 8
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 9
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 10
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中