ニュース速報

ビジネス

米PCE価格指数、4月は伸び加速 利上げ継続観測強まる

2023年05月27日(土)00時33分

米商務省が26日発表した4月の個人消費支出(PCE)価格指数は前月比、前年比ともに伸びが加速した。2022年6月撮影(2023年 ロイター/Lucy Nicholson)

[ワシントン 26日 ロイター] - 米商務省が26日発表した4月の個人消費支出(PCE)価格指数は前月比、前年比ともに伸びが加速した。インフレ圧力が根強いことを示し、米連邦準備理事会(FRB)が利上げを継続する可能性がある。

PCE価格指数は前月比0.4%上昇、前年比4.4%上昇。3月は前月比0.1%上昇、前年比4.2%上昇だった。

変動の大きい食品とエネルギーを除いたコアPCE価格指数は前月比0.4%上昇、前年比4.7%上昇で、3月(前月比0.3%上昇、前年比4.6%上昇)をやや上回った。

FWDBONDSのチーフエコノミスト、クリストファー・ラプキー氏は、米経済は現時点で景気後退に陥るには程遠い状況にあるようだとし、「FRBは利上げを一時停止することはできないだろう。需要は減速せず拡大しているようだ」と述べたr。

個人消費支出は前月比0.8%増加で、予想(0.4%増)を大きく上回る伸びとなった。3月は変わらずから0.1%増に上方改定された。

モノの支出は1.1%増と3カ月ぶりにプラスに転じた。サービスも0.7%増。金融サービスや保険、ヘルスケア、住宅、公益関連が増加した。

個人所得は0.4%増。3月は0.3%増だった。

貯蓄率は4.1%と、前月の4.5%から低下した。

PCE価格指数の伸び加速を受け、市場では6月の連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ見送り観測が後退し、市場が織り込む6月会合での0.25%利上げ確率は約60%となった。

FHNフィナンシャルのチーフエコノミスト、クリス・ロー氏は「インフレ加速や消費拡大、好調な労働市場といった兆候を背景に、利上げ停止の決定が7月にずれ込む可能性がある」と述べた。

ロイター
Copyright (C) 2023 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

ニュース速報

ビジネス

中国第2四半期GDP、比較的高い伸びに=人民銀総裁

ビジネス

キャッシュと債券に資金流入=BofA週間調査

ビジネス

UBS、クレディ・スイス買収の損失保証巡りスイス政

ビジネス

ベトナム輸出、1─5月は前年比12.3%減 スマホ

MAGAZINE

特集:最新予測 米大統領選

2023年6月13日号(6/ 6発売)

トランプ、デサンティス、ペンス......名乗りを上げる共和党候補。超高齢の現職バイデンは2024年に勝てるのか

メールマガジンのご登録はこちらから。

人気ランキング

  • 1

    ウクライナの二正面作戦でロシアは股裂き状態

  • 2

    【動画・閲覧注意】15歳の女性サーファー、サメに襲われ6針縫う大けがを負う...足には生々しい傷跡

  • 3

    新鋭艦建造も技術開発もままならず... 専門家が想定するロシア潜水艦隊のこれから【注目ニュースを動画で解説】

  • 4

    ダム決壊でクリミアが干上がる⁉️──悪魔のごとき「焦…

  • 5

    ロシア戦車がうっかり味方数人を轢く衝撃映像の意味

  • 6

    ワニ2匹の体内から人間の遺体...食われた行方不明男…

  • 7

    ロシアの「竜の歯」、ウクライナ「反転攻勢」を阻止…

  • 8

    「真のモンスター」は殺人AI人形ではなかった...ホラ…

  • 9

    【画像・閲覧注意】ワニ40匹に襲われた男、噛みちぎ…

  • 10

    性行為の欧州選手権が開催決定...ライブ配信も予定..…

  • 1

    ロシアの「竜の歯」、ウクライナ「反転攻勢」を阻止できず...チャレンジャー2戦車があっさり突破する映像を公開

  • 2

    「中で何かが動いてる」と母 耳の穴からまさかの生き物が這い出てくる瞬間

  • 3

    ウクライナの二正面作戦でロシアは股裂き状態

  • 4

    【動画・閲覧注意】15歳の女性サーファー、サメに襲…

  • 5

    米軍、日本企業にTNT火薬の調達を打診 ウクライナ向…

  • 6

    敗訴ヘンリー王子、巨額「裁判費用」の悪夢...最大20…

  • 7

    「ダライ・ラマは小児性愛者」 中国が流した「偽情報…

  • 8

    ロシア戦車がうっかり味方数人を轢く衝撃映像の意味

  • 9

    【ヨルダン王室】世界がうっとり、ラジワ皇太子妃の…

  • 10

    ダム決壊でクリミアが干上がる⁉️──悪魔のごとき「焦…

  • 1

    【画像・閲覧注意】ワニ40匹に襲われた男、噛みちぎられて死亡...血まみれの現場

  • 2

    カミラ妃の王冠から特大ダイヤが外されたことに、「触れてほしくない」理由とは?

  • 3

    「ぼったくり」「家族を連れていけない」わずか1年半で閉館のスター・ウォーズホテル、一体どれだけ高かったのか?

  • 4

    F-16がロシアをビビらせる2つの理由──元英空軍司令官

  • 5

    築130年の住宅に引っ越したTikToker夫婦、3つの「隠…

  • 6

    歩きやすさ重視? カンヌ映画祭出席の米人気女優、…

  • 7

    「飼い主が許せない」「撮影せずに助けるべき...」巨…

  • 8

    預け荷物からヘビ22匹と1匹の...旅客、到着先の空港…

  • 9

    キャサリン妃が戴冠式で義理の母に捧げた「ささやか…

  • 10

    ロシアはウクライナを武装解除するつもりで先進兵器…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story

MOOK

ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中