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米オンライン商品価格、11月は2%低下 FRBに好材料=アドビ
米アドビが8日発表した11月の米オンライン商品価格を示すアドビデジタル物価指数は、前年同月より2%近く低下した。11月28日撮影(2022年 ロイター/Eduardo Munoz/File Photo)
[ワシントン 8日 ロイター] - 米アドビが8日発表した11月の米オンライン商品価格を示すアドビデジタル物価指数は、前年同月より2%近く低下した。下落率は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)後で最も大きく、インフレ率を見る上で重要な分野の一つが減速を続けていることを示した。
前月比は3.2%下げた。今回の価格低下は、米連邦準備理事会(FRB)が期待しているディスインフレに向かっていることを裏付けている可能性がある。FRBのパウエル議長は先週の講演で「現在の傾向が続けば、今後数カ月で商品価格がインフレ全体に下落圧力をかけ始めるはずだ」と語っていた。
この指数は、政府の消費者物価指数(CPI)に含まれる商品を反映したオンライン通販の価格動向を示している。
価格低下は広範に及び、前月比は18品目中15品目が低下。食品は顕著な例外だったものの、上昇率は縮小した。
クリスマス商戦開始に伴う積極的な値引きが低下をけん引し、パーソナルケア製品などの「販促外」の商品も下がった。
アドビのパトリック・ブラウン副社長は声明で「11月のオンライン価格の低下は、サイバーマンデーやブラックフライデーなどの大幅な値引きにけん引されたが、電子商取引全般のインフレが鎮静化する兆しも見られる」と指摘した。
感謝祭からサイバーマンデーまでの米オンライン販売額は352億7000万ドル。インフレ率が7%を上回る中で、前年同期比4%増にとどまった。