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米国株式市場=ナスダック続落、大型ハイテク株に売り

2021年11月24日(水)06時59分

11月23日、米国株式市場はナスダック総合が続落して取引を終えた。米国債利回りが上昇し、テスラなど大型ハイテク株に売りが出た。写真は4月16日、ニューヨーク証券取引所前で(2021年 ロイター/Carlo Allegri)

[23日 ロイター] - 米国株式市場はナスダック総合が続落して取引を終えた。米国債利回りが上昇し、テスラなど大型ハイテク株に売りが出た。一方、バリュエーションが割安な銘柄に買いが入り、S&P総合500種は上昇した。

S&Pグロース指数は0.3%安、バリュー指数は0.8%高。

米国債利回りは前日に続き上昇。バイデン大統領によるパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の再任指名を受け、FRBがインフレ対応に一段と積極的になると見込まれている。

テスラは4%超、マイクロソフトは0.6%下落し、ナスダックを押し下げた。

CFRAリサーチのチーフ投資ストラテジスト、サム・ストーバル氏は「今週は祝日の関係で取引日数が少なく、値動きが荒くなっている。最近の金利上昇が手掛かりとなり、割高感の出ている市場で投資家に利益確定の理由を提供している」と語った。

金利上昇の恩恵を受ける銀行株は買われ、S&P銀行指数は2%上昇。ゴールドマン・サックス、JPモルガン・チェース、バンク・オブ・アメリカ(BofA)はいずれも値上がりした。

S&Pエネルギー指数も3%高と、主要11セクターで最大の上昇率となった。原油先物が1週間ぶりの高値に上昇。米国が日本や中国、インド、韓国、英国と協調し、石油価格の抑制に向け戦略石油備蓄を放出すると発表したが、一部の期待を下回った。

この日発表されたIHSマークイットの11月米総合購買担当者景気指数(PMI)は小幅に低下した。労働力や原材料の不足が重しとなった。ただ、景況改善・悪化の分岐点となる50は引き続き上回った。

米株市場は25日、感謝祭の祝日で休場し、26日は短縮取引となる。

ビデオ会議サービスのズーム・ビデオ・コミュニケーションズは15%近く値下がり。第3・四半期(10月31日まで)売上高の伸びが鈍化したことが嫌気された。昨年に新型コロナウイルス感染拡大で高まっていた需要が減少した。

家電量販大手ベスト・バイは12%安。サプライチェーンの問題で第4・四半期(11月─2022年1月)の既存店売上高見通しがアナリスト予想を下回った。

半導体大手マイクロン・テクノロジーとウエスタンデジタルはそれぞれ1.85%高、6.3%高。みずほ銀行が両社株の投資判断を「ニュートラル」から「バイ」に引き上げた。

ニューヨーク証券取引所では、値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.27対1の比率で上回った。ナスダックでも1.39対1で値下がり銘柄数が多かった。

米取引所の合算出来高は113億株。直近20営業日の平均は111億株。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 35813.80 +194.55 +0.55 35619.92 35841.52 35542.87

前営業日終値 35619.25

ナスダック総合 15775.14 -79.62 -0.50 15809.50 15895.86 15601.46

前営業日終値 15854.76

S&P総合500種 4690.70 +7.76 +0.17 4678.48 4699.39 4652.66

前営業日終値 4682.94

ダウ輸送株20種 16874.53 +135.50 +0.81

ダウ公共株15種 922.66 +1.16 +0.13

フィラデルフィア半導体 3834.43 -12.70 -0.33

VIX指数 19.38 +0.21 +1.10

S&P一般消費財 1653.96 -10.46 -0.63

S&P素材 555.37 +0.49 +0.09

S&P工業 896.34 +1.54 +0.17

S&P主要消費財 761.20 +5.26 +0.70

S&P金融 667.25 +10.17 +1.55

S&P不動産 302.74 +3.28 +1.10

S&Pエネルギー 432.14 +12.76 +3.04

S&Pヘルスケア 1541.86 +1.36 +0.09

S&P通信サービス 270.45 -1.08 -0.40

S&P情報技術 2965.28 -6.13 -0.21

S&P公益事業 343.05 +0.40 +0.12

NYSE出来高 9.52億株

シカゴ日経先物12月限 ドル建て 29750 - 40 大阪比

シカゴ日経先物12月限 円建て 29745 - 45 大阪比

ロイター
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