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米エヌビディア、英アーム買収をEUに承認申請
米半導体大手エヌビディアは8日、英半導体設計大手アームを540億ドルで買収する計画について、欧州連合(EU)に対して正式に承認申請した。写真はエヌビディアのロゴ、2017年5月に台北で撮影(2021年 ロイター/Tyrone Siu)
[ブリュッセル/ロンドン 8日 ロイター] - 米半導体大手エヌビディアは8日、英半導体設計大手アームを540億ドルで買収する計画について、欧州連合(EU)に対して正式に承認申請した。
英競争・市場庁(CMA)は、エヌビディアによるアーム買収が競争を阻害し、競合企業の弱体化につながる恐れがあるとの見解を示している。EUの欧州委員会も同様の懸念を表明する公算が大きい。
半導体業界でも、エヌビディアがアーム買収を明らかにした昨年以来、アームが重要な知的財産のライセンスを中立的に供与し続けるかどうか疑問だとの声が広がっている。アームの取引先のうちブロードコムや聯発科技(メディアテック)、マーベルなどは買収を支持する半面、クアルコム、サムスン電子、アップルらは不安視している。
エヌビディアは「われわれは規制手続きに取り組んでいるところで、欧州委員会が抱くかもしれない懸念を解消するために彼らと対話していきたい。この取引はアームと同社のライセンス、競争状況、業界にとって有益になるだろう」とコメントした。
EUは今後、予備審査を実施。その段階で条件付きまたは無条件で買収を認めるか、重大な懸念があると判断すれば4カ月にわたる本格的な調査に入る。