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中国配車最大手の滴滴、米上場時の企業評価額600億ドル超え視野

2021年06月25日(金)19時04分

 6月24日、中国の配車サービス最大手、滴滴出行(ディディチューシン)はニューヨーク証券取引所への新規株式公開(IPO)の仮条件について、上場時の企業評価額が600億ドルを超える水準に設定した。 北京の滴滴出行本社で2020年11月撮影(2021年 ロイター/Florence Lo)

[24日 ロイター] - 中国の配車サービス最大手、滴滴出行(ディディチューシン)はニューヨーク証券取引所への新規株式公開(IPO)の仮条件について、上場時の企業評価額が600億ドルを超える水準に設定した。米国で今年最大のIPOとなる公算が大きい。

仮条件は米国預託株式(ADS)1株当たり13─14ドルに設定。発行数は2億8800万ADSで、最大40億ドル強の調達を見込む。

関係筋によると、ブックビルディングの初日に全額分の申し込みがあった。

ブックビルディングは29日まで続く予定で、同日の米国市場の取引終了後に公開価格が決まる。ニューヨーク市場での取引開始は30日の予定。

オーバーアロットメントが行使された場合、同社は追加で6億0500万ドルを調達できる可能性がある。

滴滴は、ブックビルディングに関するコメント要請に応じていない。

投資する可能性がある香港のヘッジファンドは「滴滴が中国で中核事業の配車事業の高成長を維持できるか、懐疑的な投資家が依然多い」と述べた。

「主要都市ではすでに高い市場シェアを確保しており、将来の成長余地は限られる。競争激化で中小都市で拡大するのは難しい。当局の取り締まりによる影響という要因もある」と指摘した。

24日付の規制当局への届け出によると、ADS4株がクラスA株1株に相当する。親会社の「小桔快智」の名義で登録された。

中国企業の米国でのIPOとしては、2014年のアリババ・グループ(250億ドル)の上場以降で最大級の規模となる見通し。

滴滴はIPOについて、企業評価額1000億ドル近く、調達額は最大100億ドルを目指す方向で一時は検討したが、仮条件はこれより保守的な水準に設定された。

最新の目論見書によると、モルガン・スタンレー・インベストメント・マネジメントが最大7億5000万ドル、シンガポールのテマセクが5億ドルのIPO株購入を示唆している。

滴滴には、ソフトバンクグループ、アリババ・グループ・ホールディング、テンセント(騰訊控股)などが出資している。

滴滴は、中国以外に15カ国で事業を展開。世界の年間アクティブユーザーは4億9300万人を超える。

ロイター
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