ニュース速報

ビジネス

高値追う米株に危険信号も 目が離せない決算

2020年01月19日(日)10時10分

 今週相次ぐ米企業決算で、危険信号と受け止められるような数字が出れば株式市場に冷水を浴びせることになるとの警戒も。NY証券取引所で15日撮影(2020年 ロイター/Brendan McDermid)

[ニューヨーク 17日 ロイター] - 20日から始まる週の米株式市場はネットフリックスやインテル、テキサス・インスツルメンツ(TI)の決算発表に注目が集まる。2019年10─12月期の決算シーズンの行方を占う材料となるかもしれないが、危険信号と受け止められるような数字が出れば過去最高値を更新し続けている米株式市場に冷水を浴びせることになると警戒する投資家もいる。

S&P総合500種<.SPX>は今年、順調なスタートを切っており、年初からの上昇率は3%。米中貿易戦争がひとまず休戦となったことや低金利、明るい米経済見通しなどに後押しされている。

リフィニティブのプロプライエタリー・リサーチのアナリスト調査によると、米S&P総合500種指数<.SPX>採用企業の2019年第4・四半期利益は0.8%減少する見通し。エネルギーセクターを除くと、同利益は1.9%増加すると見込まれている。テクノロジー企業は0.6%の増益が見込まれている。

投資家が注目するのは、第4・四半期の業績だけでなく、各社の今後の見通しや投資計画だ。

第4・四半期の業績予想は、すでに発表された大手銀行などの決算を織り込む形で、足元で若干下方修正された。

ベアード(ミルウォーキー)の投資ストラテジスト、ウィリー・デルウィッチは「2019年に見られた上昇局面のほとんどは、2020年の企業業績改善を見込んでのものだった」と指摘、「第4・四半期の数字よりも注目されるのは、第1、第2・四半期の予想が修正されるか、どんな修正かということだ」と語った。

アップルやインテル、マイクロソフトなどで構成するS&P情報技術(IT)指数<.SPLRCT>が今年に入って米株式市場の上昇をけん引している。同指数は年初から6%近く上昇し、過去1年間では50%上げた。同指数の株価収益率(PER)22倍で、リフィニティブ・データストリームによると2005年初め以来の高水準だ。S&P総合500種のPERは18倍前後。

リフィニティブのデータによると、テクノロジー企業の2020年の増益率は10.4%の見通しで、S&P総合500種採用企業の予想増益率9.7%に2%ポイント寄与する。寄与度は各業種の中で最大となる。

21日の引け後に発表されるネットフリックスの決算では、ウォルト・ディズニーをはじめとするライバル社との競争激化にもちこたえているかを見極めることになる。ネットフリックスの株価は昨年、契約者数の伸び鈍化やコスト増大が嫌気されて急落した。ウォルト・ディズニーが動画配信サービス「Disney+(ディズニープラス)」を開始した昨年4月以降、ネットフリックスの株価は8%近く下げた。対照的にウォルト・ディズニーの株価は同期間に24%急上昇している。ネットフリックスの株価は決算発表後に大きく振れる傾向があり、今回もそうなるかもしれない。

22日の引け後に発表されるテキサス・インスツルメンツの決算および同社幹部のコメントは、世界的な半導体業界の低迷が底を打ったかどうかを探る材料になる。半導体業界の回復が近いとの観測を背景に、フィラデルフィア半導体株指数<.SOX>は昨年年央から30%上昇している。

アナリストの予想平均(リフィニティブ調べ)では、同社の第4・四半期決算は3%増収、今年第1・四半期は7%の増収が見込まれている。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ベネズエラ、今月初めの米軍による攻撃で兵士47人死

ワールド

EU、重要インフラでの中国製機器の使用を禁止へ=F

ワールド

イラン抗議デモ、死者3000人超と人権団体 街中は

ワールド

韓国、米のAI半導体関税の影響は限定的 今後の展開
MAGAZINE
特集:総力特集 ベネズエラ攻撃
特集:総力特集 ベネズエラ攻撃
2026年1月20日号(1/14発売)

深夜の精密攻撃でマドゥロ大統領拘束に成功したトランプ米大統領の本当の狙いは?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    韓国『日本人無料』の光と影 ── 日韓首脳が「未来志向」語る中、途方に暮れる個人旅行者たち
  • 2
    世界最大の埋蔵量でも「儲からない」? 米石油大手がベネズエラ投資に慎重な理由
  • 3
    ピラミッドよりも昔なのに...湖底で見つかった古代の船が明かす、古代の人々の「超技術」
  • 4
    鉛筆やフォークを持てない、1人でトイレにも行けない…
  • 5
    【銘柄】「住友金属鉱山」の株価が急上昇...銅の高騰…
  • 6
    上野公園「トイレ騒動」に見る、日本のトイレが「世…
  • 7
    【総選挙予測:自民は圧勝せず】立憲・公明連合は投…
  • 8
    世界初で日本独自、南鳥島沖で始まるレアアース泥試…
  • 9
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
  • 10
    日中関係悪化は日本の経済、企業にどれほどの影響を…
  • 1
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率が低い」のはどこ?
  • 2
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 3
    上野公園「トイレ騒動」に見る、日本のトイレが「世界一危険」な理由
  • 4
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 5
    世界初で日本独自、南鳥島沖で始まるレアアース泥試…
  • 6
    正気を失った?──トランプ、エプスタイン疑惑につい…
  • 7
    母親が発見した「指先の謎の痣」が、1歳児の命を救っ…
  • 8
    「高額すぎる...」ポケモンとレゴのコラボ商品に広が…
  • 9
    韓国『日本人無料』の光と影 ── 日韓首脳が「未来志向…
  • 10
    中国が投稿したアメリカをラップで風刺するAI動画を…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 6
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 7
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 8
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 9
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 10
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中