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マイナス金利政策はスイスに必要=中銀理事
[チューリヒ 20日 ロイター] - スイス国立銀行(SNB、中央銀行)のメクラー理事は20日、マイナス金利が同国に依然必要であると述べた。
メクラー理事はチューリヒで開催されたイベントで、不確実な環境下において安全資産への投資意欲が高まっているため、スイスフランが引き続き「非常に高く評価されている」と指摘。フランへの需要抑制策の1つとして「スイスにはマイナス金利が絶対に必要」と語った。
また、マイナス金利や外為市場への介入準備などに基づくスイス中銀の政策は物価安定および経済支援という目標の達成に必要であると言及。「企業にとって物価安定が投資の前提条件だ。経済の成長と繁栄にとって物価の安定は非常に重要な要素」とした。
さらに、スイスと他の地域との金利差を維持することが重要との見解を示した。
約5年に及ぶスイス中銀のマイナス金利政策を巡っては、国内の金融セクターを中心に反対する声が高まる一方、フラン高に伴う輸出減少を警戒する製造業者は擁護している。
市場は95%の確率でスイス中銀が次回会合で政策金利をマイナス0.75%で据え置くと予想している。
キャピタル・エコノミクスのデービッド・オクスリー氏は「来年はフラン高が見込まれるため、スイス中銀の次の金利変更はおそらく引き下げだろう。スイス中銀は利下げを歓迎しないだろうが、他に選択肢があるとは思えない」と述べた。