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ドル113円後半、円じり安 米中歩み寄りに期待
11月13日、午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の午後5時時点から小幅高の113円後半。日経平均が一時700円を超える下げとなったにもかかわらず、東京市場では円が小幅ながら下落した。写真は2016年11月撮影(2018年 ロイター/Dado Ruvic)
[東京 13日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の午後5時時点から小幅高の113円後半。日経平均が一時700円を超える下げとなったにもかかわらず、東京市場では円が小幅ながら下落した。貿易戦争で緊迫する米中の歩み寄りに期待感が浮上したためだという。
ドルは日経平均が大きく下落した午前に113.58円まで下落。しかしその後は次第に値を戻し始め、正午過ぎから上昇が加速。114.04円まで買われた。
きっかけとなったのは2つのニュース。米ウォール・ストリート・ジャーナル紙は12日、ムニューシン米財務長官と中国の劉鶴副首相が9日、電話で会談し協議を再開したと報道。
香港英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポストは13日、劉副首相が近く米国を訪問するもようだと報じた。月末の米中首脳会談に先立ち、貿易問題の緊張を緩和するのが狙いだとしている。
こうした報道を受けて、アジア株式市場では中国株がじり高となって前日比プラス圏へ浮上。日経平均も下げ幅を縮小させた。
同時に外為市場では円が広範に下落。英ポンドが145円後半から146円後半へ、豪ドルが81円前半から82円前半へ上昇した。
一方、上海外為市場では人民元が上昇。オンショア・スポット市場の対ドル相場は6.97元付近から6.95元付近へ切り返した。中国の主要国有銀行が6.97元前後でドルを売ったとの指摘が出ており「当局が首脳会談前に人民元安に歯止めをかけてきた可能性」(外銀)が話題となった。
中国の李克強首相は13日、シンガポールで講演し、米国との貿易摩擦について、相互尊重と信頼に基づいて解決策を見いだすことに期待を示し「いかなる貿易戦争も勝者はいない」と強調した。
ドル/円
午後3時現在 113.97/99 1.1238/42 128.10/14
午前9時現在 113.68/70 1.1221/25 127.59/63
NY午後5時 113.83/84 1.1217/19 127.68/72
(為替マーケットチーム)