ニュース速報

ビジネス

日経平均は続落、一時400円超安 中国当局の景気支援方針で下げ幅縮小

2018年10月19日(金)15時41分

 10月19日、東京株式市場で日経平均は続落。前日の米国株が大幅安となったことを受け売りが先行し、下げ幅は一時400円を超えた。注目された中国の国内総生産(GDP)は市場予想を下回る弱い内容だったが、中国規制当局が景気支援の方針を打ち出したことで上海株が上昇。日本株も後場に下げ幅を縮小した。写真は都内で11日撮影(2018年 ロイター/Kim Kyung Hoon)

[東京 19日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は続落。前日の米国株が大幅安となったことを受け売りが先行し、下げ幅は一時400円を超えた。注目された中国の国内総生産(GDP)は市場予想を下回る弱い内容だったが、中国規制当局が景気支援の方針を打ち出したことで上海株が上昇。日本株も後場に下げ幅を縮小した。

TOPIXも続落。セクター別では保険、電気・ガス、医薬品が上昇。30業種が値下がりし、海運、その他製品、ノンバンクの下げが目立った。

第3・四半期の中国GDPは2009年以来の低い伸びとなったが、中国人民銀行(中央銀行)の易綱総裁は、金融機関の資金調達を巡る問題を緩和し、民間企業への融資拡大を促すために的を絞った政策を打ち出す考えを示した。また中国証券監督管理委員会の劉士余主席も、株式市場を支援する一連の措置を発表した。

下落スタートとなった上海総合指数はプラスに転じ、上昇率は2%を超えた。日本株もショートカバーが入り、急速に持ち直す展開。安川電機<6506.T>が2%を超す上昇となったほか、ファナック<6954.T>が一時プラス転換。コマツ<6301.T>が下げ幅を縮めるなど、中国関連銘柄に押し目買いが入った。

フィリップ証券リサーチ部長の庵原浩樹氏は「中国の政策効果が出るにはタイムラグがある。今後も中国の経済指標で弱いものが出た場合、市場にも影響を及ぼすだろう」と指摘。「米企業決算で貿易摩擦や原材料高の影響が製造業にどう出ているのか、確かめる必要はある」と話す。

個別銘柄ではヤマダ電機<9831.T>が急落。18日に業績予想の大幅な下方修正を発表し、嫌気された。2019年3月期の連結純利益予想はこれまでの448億円から153億円(前年比約49%減)に見直した。一転して最終減益の見込み。粗利率の悪化が響いたと市場ではみられている。

半面、16日の取引時間中に建築用の免震・制震装置で検査データを改ざんしていたと発表し、株価が急落していたKYB<7242.T>は13営業日ぶりに反発した。短期的な売買主体による自律反発狙いの買いが入り、ショートカバーを巻き込んだとみられる。

東証1部の騰落数は、値上がり616銘柄に対し、値下がりが1409銘柄、変わらずが84銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      22532.08 -126.08

寄り付き    22342.00

安値/高値   22212.57─22551.67

TOPIX<.TOPX>

終値       1692.85 -11.79

寄り付き     1684.15

安値/高値    1676.68─1694.89

東証出来高(万株) 128165

東証売買代金(億円) 23989.2

ロイター
Copyright (C) 2018 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

村田製の今期4割の営業増益予想、電池事業で前年に5

ビジネス

米資産運用会社の銀行投資巡る監督強化案、当局が採決

ビジネス

第1四半期の中国金消費、前年比5.94%増 安全資

ビジネス

野村HD、1―3月期純利益は前年比7.7倍 全部門
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された米女優、「過激衣装」写真での切り返しに称賛集まる

  • 3

    中国の最新鋭ステルス爆撃機H20は「恐れるに足らず」──米国防総省

  • 4

    今だからこそ観るべき? インバウンドで増えるK-POP…

  • 5

    未婚中高年男性の死亡率は、既婚男性の2.8倍も高い

  • 6

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 7

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    「鳥山明ワールド」は永遠に...世界を魅了した漫画家…

  • 10

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 10

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 4

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 7

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこ…

  • 8

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 9

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中