ニュース速報

ビジネス

ドル上昇、株式持ち直しや好調な中国指標受け=NY市場

2018年10月13日(土)06時55分

[ニューヨーク 12日 ロイター] - ニューヨーク外為市場は、ドルが通貨バスケットに対して急伸した。世界的に株式相場が持ち直したほか、中国の輸出統計も底堅く、中国経済や米国との貿易戦争を巡る懸念が和らいだ。

来週の欧州連合(EU)首脳会議は、英国が離脱問題で合意する可能性もあるとみられる中、ユーロと英ポンドは3営業日続伸から一転反落した。

中国税関総署が発表した9月の貿易統計によると、ドル建て輸出は前年同月比14.5%増と、市場予想を上回る伸びとなった。対米貿易黒字は過去最高だった。

オアンダ(トロント)の市場分析バイスプレジデント、ディーン・ポップルウェル氏は「中国の貿易統計を受け市場は一息ついた」「多少リスクをとりやすくなったと受け止められた」と話した。

主要6通貨に対するドル指数<.DXY>は0.23%高の95.234。週間の下落率は0.4%に縮小した。

ウエスタン・ユニオン・ビジネス・ソリューションズのシニアマーケットアナリスト、ジョー・マニンボ氏は「基調的な地合いは引き続きドルにプラスだが、今週明らかになった通り、来月の米中間選挙を控え特に政治面で脆弱性が残っている」と指摘した。

MSCI世界株価指数<.MIWD00000PUS>は0.57%上昇。週間では4.4%値下がりし、少なくとも3月以来の大幅安となった。

堅調な銀行決算やハイテク部門の持ち直しを背景に、米国株式市場は上昇した。

対ドル相場はユーロが0.27%安の1.1562ドル、英ポンドは0.59%安の1.3157ドル。

欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が、今後数年のユーロ圏インフレについて、徐々に上昇する基調にあるとの見通しを示した。比較的活発な上昇を予見していたこれまでの発言からややトーンダウンした形。この発言もユーロを圧迫した。

中国人民元ははオフショア取引で0.65%安の1ドル=6.9227元。中国の輸出増を受け、対米貿易摩擦激化への懸念が広がった。

ドル/円 NY終値 112.19/112.22

始値 112.27

高値 112.37

安値 111.89

ユーロ/ドル NY終値 1.1562/1.1564

始値 1.1579

高値 1.1588

安値 1.1536

(表はロイターデータに基づいています)

ロイター
Copyright (C) 2018 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米ISS、コアウィーブによる90億ドル規模の買収計

ワールド

アラスカLNG事業、年内に費用概算完了=米内務長官

ワールド

アングル:高市政権、日銀との「距離感」に変化も 政

ワールド

世界安全保障は戦後最も脆弱、戦わず新秩序に適応をと
MAGAZINE
特集:脳寿命を延ばす20の習慣
特集:脳寿命を延ばす20の習慣
2025年10月28日号(10/21発売)

高齢者医療専門家の和田秀樹医師が説く――脳の健康を保ち、認知症を予防する日々の行動と心がけ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 2
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
  • 3
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多い県」はどこ?
  • 4
    本当は「不健康な朝食」だった...専門家が警告する「…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    TWICEがデビュー10周年 新作で再認識する揺るぎない…
  • 7
    米軍、B-1B爆撃機4機を日本に展開──中国・ロシア・北…
  • 8
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 9
    【インタビュー】参政党・神谷代表が「必ず起こる」…
  • 10
    若者は「プーチンの死」を願う?...「白鳥よ踊れ」ロ…
  • 1
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号返上を表明」も消えない生々しすぎる「罪状」
  • 2
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多い県」はどこ?
  • 3
    まるで『トップガン』...わずか10mの至近戦、東シナ海で「中国J-16」 vs 「ステルス機」
  • 4
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 5
    フィリピンで相次ぐ大地震...日本ではあまり報道され…
  • 6
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
  • 7
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 8
    日本で外国人から生まれた子どもが過去最多に──人口…
  • 9
    本当は「不健康な朝食」だった...専門家が警告する「…
  • 10
    「心の知能指数(EQ)」とは何か...「EQが高い人」に…
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 3
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に...「少々、お控えくださって?」
  • 4
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 7
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 8
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 9
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 10
    【クイズ】日本人が唯一「受賞していない」ノーベル…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中