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大富豪の投資リターン15.5%、未公開株を買い増しへ=調査

2018年09月25日(火)16時17分

 9月25日、世界トップクラスの大富豪は2017年に平均15.5%の投資リターンを確保し、今後は未公開株への投資配分をさらに増やす計画であることが、スイス銀行大手UBSとカムデン・ウェルスが実施した調査で明らかになった。写真は米ドル紙幣。シンガポールで昨年6月撮影(2018年 ロイター/Thomas White/Illustration)

[ロンドン 25日 ロイター] - 世界トップクラスの大富豪は2017年に平均15.5%の投資リターンを確保し、今後は未公開株への投資配分をさらに増やす計画──。スイス銀行大手UBSとカムデン・ウェルスが、大富豪一族の資産を運用する事務所311カ所を対象に実施した調査で、こうした実態が明らかになった。

2016年の投資リターンは平均7%だったが、17年は先進国上場株のリターンが23%、新興国上場株が38%、未公開株(プライベートエクイティ=PE)が18%に上り、全体のリターンが拡大した。

18年はベンチャーキャピタルと未公開株に対する直接投資のリターンが13%と最高で、PEファンド投資が11%、不動産への直接投資が8.4%となる見通し。UBSのサラ・フェラーリ氏は「(大富豪の)家族事務所は5年前に計測を始めて以来、最高のリターンを達成している。相場が上昇しているのに加え、家族事務所は長期的なアプローチを取って流動性の低さを引き受けられることが、その背景だ」と述べた。

いつでも売却できる上場株と異なり、未公開株は通常何年間も投資資金が拘束される傾向にある。

大富豪一族のポートフォリオ規模は平均8億0800万ドル。投資配分は上場株が28%でうち6%は新興国市場。債券が16%、未公開株や不動産などの「オルタナティブ」資産が46%となっている。

コモディティーは3%、キャッシュは7%。

ただ、ヘッジファンドは手数料が高い割に運用成績が低い状態が続いているため、投資配分の削減が続いて現在は5.6%にとどまっている。

ロイター
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