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日銀金融政策、年内の出口メニュー提示が望ましい=渡辺元財務官

2018年03月29日(木)19時14分

 3月29日、元財務官の渡辺博史・国際通貨研究所理事長(写真)はロイターとのインタビューで、日銀の金融緩和に関連し、国内景気のピークアウトなど課題の多い2019年に先立ち、年内にも引き締め(出口)方向への政策手段について説明するのが望ましいとの見解を示した。2011年1月撮影(2018年 ロイター/Issei Kato)

[東京 29日 ロイター] - 元財務官の渡辺博史・国際通貨研究所理事長は29日、ロイターとのインタビューで、日銀の金融緩和に関連し、国内景気のピークアウトなど課題の多い2019年に先立ち、年内にも引き締め(出口)方向への政策手段について説明するのが望ましいとの見解を示した。米政権の保護主義的経済政策に対しては、厳しい対日要求を突きつけてくる可能性はあるが毅然とした姿勢を貫くのが望ましいと指摘した。

日米首脳会談が4月18日にも開催される方針が明らかになり、一部の与野党関係者などの間では、中間選挙を控えたトランプ政権から経済面で厳しい要求が出てくる可能性が懸念され始めている。

長期金利をゼロ%とするよう国債を大量購入する日銀の金融政策についても、円安誘導策ではないかと米国から批判されるリスクが市場関係者の間では懸念されている。

渡辺氏は「日米の長期金利の差が350ベーシスポイント以上開き、1ドル115円程度まで円安が進めば米国から批判される可能性はある」としつつ、「現時点では米金利上昇が緩やかで金利差は拡大しておらず、その可能性は低い」と強調した。

一方で、日銀の緩和策の出口方向への政策運営について「出口の選択肢などを示すのが望ましい。そうでないと市場が疑心暗鬼になる可能性がある」と指摘。その理由は「19年には米国の景気循環が(下り坂になる)節目で、日本国内も五輪関連景気が一服するため」で、金融政策の持続性確保などの点から、見直しが望ましいとの意見だ。

<トランプ政権からの通商要求「あまり乗る必要ない」>

米韓自由貿易協定(KORUSFTA)の再交渉で通貨安競争を阻止する付属文書が追加される見込みとなり、日本にも同様の「為替条項」が要求される可能性が懸念されている。渡辺氏は「韓国の方が(日本より)立場が弱く、米韓はすでに自由貿易協定を結んでいるが、日米は自由貿易協定を結んでいない」として、米韓と日米は事情が異なるとの見解を示した。

また「日米枢軸は安全保障上必要だが、あまり(米国の)要求に乗る必要はない」と明言。米国からの圧力を緩和するための日本側からの「土産」についても「そういうものに乗るトランプ氏ではない」と静観する姿勢を勧めた。

もっとも米国から「何も(要求を)言われないということはあり得ない」としつつ、トランプ政権は「予測不能」であるため、日本としても対応は「具体的に要求項目が出てから考えればよい」との考えを示した。

トランプ政権の対中制裁関税など保護主義的政策が金融市場では急激な株安要因などになっているが、渡辺氏は「報復関税など対中政策の詳細をみると(実際の貿易への影響が)『大したものではない』ことが明らかになり、マーケットも落ち着きを取り戻している」と指摘した。

(竹本能文、木原麗花)

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