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米国株式市場は年間で4年ぶり大幅値上がり、ハイテクの伸び目立つ

2017年12月30日(土)07時35分

[ニューヨーク 29日 ロイター] - 29日の米国株式市場は下落して今年最後の取引を締めくくった。通年では、好調な経済成長や底堅い企業決算、低金利環境、トランプ政権への政策期待などを背景に主要株価指数が最高値の更新を繰り返し、2013年以来4年ぶりの大幅な値上がりを記録した。

年間の上げはS&P500<.SPX>が19.5%、ダウ平均<.DJI>が25.2%、ナスダック指数<.IXIC>は28.2%となった。北朝鮮を巡る緊張やトランプ政権への不安に直面しながらも、相場は底堅く推移。S&P500が1%強値下がりしたのは年間で4営業日にとどまった。

CFRAリサーチ(ニューヨーク)の首席投資ストラテジスト、サム・ストボル氏は「足元の株価はかなり楽観的な見方を織り込んでおり、2018年の動向次第では失望売りが出る恐れもある」と述べた。

業種別ではハイテク<.SPLRCT>が年間で37%と最も伸びた。87.6%急騰した半導体のマイクロン・テクノロジーが後押しとなった。一方、通信<.SPLRCL>は5.7%、エネルギー<.SPNY>は3.7%、それぞれ値下がり。下落業種はこの2業種にとどまった。

個別銘柄ではアップルが1.1%安。スマートフォン「iPhone(アイフォーン)」の旧機種の動作を遅くしたことについて謝罪するとともに、電池交換費用を引き下げ、電池の状況が分かるようソフトを修正すると発表した。

金融のゴールドマン・サックスは0.7%安。米税制改革法の影響により、第4・四半期の利益が約50億ドル減少するとの見通しを示した。このうち約3分の2は本国への資金還流(リパトリエーション)関連の税による減少になるという。

オンライン小売のアマゾン・ドットコムは1.4%安。トランプ大統領はアマゾンを引き合いに出し、米国郵便公社に配送料を引き上げるよう呼び掛けた。

ニューヨーク証券取引所では、値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.46対1の比率で上回った。ナスダックでは1.91対1で値下がり銘柄数が多かった。

S&P総合500採用銘柄では、36銘柄が52週高値を更新、安値を更新した銘柄はなし。ナスダック総合指数では81銘柄が高値を更新、20銘柄が安値を更新した。

米取引所の合算出来高は49億4000万株。直近20営業日の平均は64億株だった。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 24719.22 -118.29 -0.48 24849.63 24871.66 24719.22 <.DJI>

前営業日終値 24837.51

ナスダック総合 6903.39 -46.77 -0.67 6952.61 6954.98 6903.39 <.IXIC>

前営業日終値 6950.16

S&P総合500種 2673.61 -13.93 -0.52 2689.15 2692.12 2673.61 <.SPX>

前営業日終値 2687.54

ダウ輸送株20種 10612.29 -47.82 -0.45 <.DJT>

ダウ公共株15種 723.37 -0.52 -0.07 <.DJU>

フィラデルフィア半導体 1253.05 -13.25 -1.05 <.SOX>

VIX指数 11.04 +0.86 +8.45 <.VIX>

S&P一般消費財 785.33 -5.23 -0.66 <.SPLRCD>

S&P素材 378.94 -1.21 -0.32 <.SPLRCM>

S&P工業 637.81 -1.85 -0.29 <.SPLRCI>

S&P主要消費財 587.39 -0.25 -0.04 <.SPLRCS>

S&P金融 463.94 -3.25 -0.70 <.SPSY>

S&P不動産 203.86 -0.19 -0.09 <.SPLRCREC>

S&Pエネルギー 533.41 -2.11 -0.39 <.SPNY>

S&Pヘルスケア 956.32 -7.01 -0.73 <.SPXHC>

S&P電気通信サービス 166.07 -1.52 -0.91 <.SPLRCL>

S&P情報技術 1106.18 -6.81 -0.61 <.SPLRCT>

S&P公益事業 267.37 0.00 0.00 <.SPLRCU>

NYSE出来高 7.10億株 <.AD.N>

シカゴ日経先物3月限 ドル建て 22740 - 10 大阪比 <0#NK:>

シカゴ日経先物3月限 円建て 22700 - 50 大阪比 <0#NIY:>

(ロイターデータに基づく暫定値です。前日比が一致しない場合があります)

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